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【仕掛け人が語る】知られざる横浜ニューエリア、横浜西部は住まいの“注目株”になるか
NewsPicks Creations | LIFULL HOME'S
2023/3/31
社会や時代、環境の変化から、生き方や暮らし方を見直す意識が高まる中、住まい選びの“正解”を導き出すことは難しくなってきた。
「自分らしい住まい」とは何なのか。それをどのように探せばいいのか……。そんな思いを抱えている人も少なくないだろろう。
そこで、生活者それぞれに適した住まいの「カタチ」を提案すべくLIFULL HOME’S とNewsPicks Creationsは「住まい選びをアップデートせよ」という新たなプロジェクトを発足させた。
住まい選びをどのようにアップデートしたら叶えたい住まいに出会えるのか。このプロジェクトではそのヒントを探っていく。
今回は、相鉄・東急新横浜線の開業に着目。再開発で広がる同地区のメリット、住民の高まるQOLについて、仕掛け人たちが語ったイベントセッションをレポートする。
Speaker
・株式会社相鉄アーバンクリエイツ 齋賀幸治氏
・横浜市都市整備局 黒田崇氏
・LIFULL HOME’S総研 中山登志朗氏
・グッドモーニングス株式会社 水代優氏
Moderator
LIFULL HOME’S 篠﨑亮氏
・株式会社相鉄アーバンクリエイツ 齋賀幸治氏
・横浜市都市整備局 黒田崇氏
・LIFULL HOME’S総研 中山登志朗氏
・グッドモーニングス株式会社 水代優氏
Moderator
LIFULL HOME’S 篠﨑亮氏
横浜市西部と東京都心が直結。進む再開発
──2023年3月18日に相鉄・東急直通線が開業し、横浜市西部と東京都心部が直結しました。単刀直入に、どのような変化が生まれるのでしょうか。
齋賀 7社局14路線を結ぶ広域なネットワークが完成し、交通利便性が格段に上がりました。これにより、新幹線そして都心へのアクセスがよりしやすくなります。
この開業に伴って、相鉄グループは2014年から老朽化した沿線の駅前施設を順次リニューアルしており、2024年夏には相鉄いずみ野線の「ゆめが丘駅」も生まれ変わります。
具体的には、23.9万平方メートルの広大な土地を区画整理し、駅前の4.3万平方メートルに約140店舗が入る大規模集客施設を建設しています。
単なる商業施設ではなく、SDGsの観点からフードロスや資源のリサイクルも取り入れた場を作っていこうとしていますので、地域で暮らしている人も新しく入ってくる人も、交通利便性だけではない豊かさを供給できるのではないかと考えています。
また、星川・天王町エリアにある1.4kmの高架下開発計画も進んでおり、一部が2023年2月に開業しました。
このエリア周辺は30代40代が多く、また高架下であることからステークホルダーが少ないため、「生きかたを 遊ぶまち」をコンセプトに若い人たちが世界に発信できるような“突き抜けた”場を作ります。
これらの取り組みを通じて、さまざまなステークホルダーをつなぐ地域活性化のハブとしての役割を担うことができればと思っています。
──ゆめが丘には、どんな地域特性があるのでしょうか。
齋賀 ゆめが丘駅は平成11年に開業したのですが、その後なかなか区画整理が進まずに、人口が増えなかったエリアでもあるんですね。
だから都心の再開発とは違って、すでに住んでいる人も新しく来る人も、日々楽しめるコンテンツのある施設を作り、生活が楽しくなる街づくりを目指しています。
直通線開業による期待値から、物件価格や賃料は上昇
──横浜市としては、今回の都市開発で横浜・西部の暮らしにどのような変化が生まれると考えていますか。
黒田 横浜・西部は自然が多いという特徴がある一方で、東部や北部に比べると交通の利便性に課題がありました。
でも、相鉄と東急の相互乗り入れや新駅開業によって交通利便性は格段に上がったので、豊かな自然を生かした街づくりが進んでいくと考えています。横浜市としても、利便性もありながら自然と近い暮らしを求めていましたので非常に嬉しく思います。
──実際、住まいのニーズは高まっているのでしょうか。
中山 新線開業の効果が現れるのは早くて半年から1年後ですが、交通利便性が高まったので新たな居住エリアとして注目が集まるのは間違いないと思います。
実際、コロナ前に比べて横浜・西部エリアの中古マンションの価格は2倍近く上がり、賃料水準も1万円近く上がっているんです。それだけ、周辺の不動産開発や流通関連企業が大きな期待を寄せていると言えるでしょう。
ただ、これからは新しく来た人に「いい街だな」と思ってもらうことが肝になるので、そういう街づくりができるかどうかが重要です。街に対する好感度が徐々にでも醸成されていけば、直通線の開業効果は出てくるでしょう。
──直通線開業前から物件価格や賃料が上がっていたのですね。
中山 開業によって、交通利便性が一気に上がることがわかっていたので、その期待値から上昇したのだと思います。なかでも、ゆめが丘の賃料相場は上昇率が一番高いので、開発プロジェクトとの関わりも深いと思います。
県外ではあまり知られていない駅名がランキングのトップに並んでいますが、それだけ将来性を期待されている証拠ではないでしょうか。
新しく来る人と既存の人を、いかにつなぐか
──住まいのニーズが増えているとはいえ、これから新しく暮らす人は既に住んでいる人たちとコミュニケーションを取り、新しいライフデザインを作る必要があります。その際、街づくり側にできることはありますか。
水代 街づくり側が用意できるのは、新しく入ってくる人と既存の人がつながる“横軸”だけです。横軸とは、既存の文化や風習、これからの時代に必要とされることなので、今回の街づくりのテーマにSDGsを取り入れているのは素晴らしいと思いました。
新しく入ってくる尖った縦軸の人たちが、フードロスや高い防災力といった横軸で既存の人とつながり、一緒に街づくりをしていく。縦に尖る人たちを横軸で守ることが、開発や行政にできる最大のことだと思います。
──たしかに、縦に尖った新しい人たちも輝ける街は魅力的だと思います。開発中のエリアにそういう仕掛けはありますか。
齋賀 星川・天王町エリアは、コミュニティビルダーやクリエイターを募集しているので、世界的に突き抜けた若い人たちと地域の人が融合する場を作りたいと考えています。
一方で、ゆめが丘は駅周辺の人口が少ないこともあって、地域に継続した愛着心や誇りを持っていただけることが大切になると思うんですね。手探りではありますが、どうすれば愛着心を持てるのかを考えているところです。
黒田 街づくりは行政がどこまで寛容であるかも重要ですよね。規制緩和をすると、とても悪いことが起きるのではないかと身構えて想像しがちですが、実際はそういうケースはそうありません。
横軸を整えた上で新しいことにも挑戦してみる。そこで新しい人と既存の人のつながりが生まれたら、街づくりとしては一つの成功と言えるので、規制を厳しくしすぎずに、いろんなチャレンジを支援したいと考えています。
横浜・西部は、都市部に隣接しつつ自然と共生する街へ
──今後の横浜市の都市計画について教えてください。
黒田 現在、横浜市では「経済」「賑わい」「暮らし」「環境」「安全安心」の5つのテーマで議論しており、「環境」のテーマの中では、豊かな自然環境を市民一人ひとりが実感できる都市づくりに重きを置いています。
「横浜」というと、みなとみらいや中華街などがイメージされ、都市化が進み自然が少ないと思われるかもしれませんが、建物の建築を抑制する「市街化調整区域」というエリアも多く、過去の急速な都市化の中でも自然と都市が近接した都市構造を維持・形成してきた歴史があります。
これからの時代は、この都市構造が強みとなると考えており、横浜市は都市生活が自然と共にあるグリーンシティを実現できるはずです。
だから、都市と自然が共存している特徴を生かした、「自然あふれる魅力的な住まい」を民間企業と連携して作りたいと考えています。
──特にコロナ禍以降は自然の近くで暮らしたいニーズが高まったと思います。中山さんから見て、自然との共生ができるまちづくりの魅力は何でしょうか。
中山 コロナ前は、新線が通って新駅ができるとき、そのエリアの交通利便性と生活利便性がどれだけ高まるかが、人々が住む動機づけになっていました。加えて、資産価値の高い都心エリアに住んで子どもに資産を残す考え方も流行っていましたよね。
でもコロナ禍でリモートワークをせざるを得なくなり、オンもオフも自宅で過ごすようになると、自宅周辺の環境が気になる人が増えました。自分が住んでいるエリアの生活持続性はどうなのか、自然環境を守ることで次世代も生活を継続できるのか、と。
実際、私の周辺にも東京から近隣郊外に移住して、日々の小さな楽しみを積み重ねながらQOLを高めている人はたくさんいます。
その点でも、今回の開発は時代のトレンドにかなっていると感じますし、情報感度の高い人ほど暮らしたい街になるはず。生活の効率だけを追い求めない、新しい時代の新しい生活スタイルを考えると、横浜市の西側エリアは若い人を惹きつける魅力的な街になると思いますよ。
黒田 同感です。横浜市としては、今回のゆめが丘のような新たな街づくりが、今後も市内各地で行われることで、その時々の生活者のニーズに適した最先端の魅力的な住まいづくりを進めていければと思っています。
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