[東京 28日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は28日、フィンテックの最新動向などを議論する「FIN/SUM(フィンサム)2023」であいさつし、中央銀行デジタル通貨(CBDC)について、現金や民間の電子マネーなど様々な「お金」との共存を図ったうえで、中央銀行が民間と協力しながら「今後実現していかなければならないし、実現していくと考えている」と述べた。

黒田総裁は、CBDCをいつからどのように提供するかは「いくつもの選択肢があり得る」と指摘。「いかなる対応もできるようあらかじめ準備しておくことは、中央銀行の責務だ」と述べた。

4月から始めるパイロット実験では、新たに設置する「CBDCフォーラム」のもと、リテール決済やそれに関わる技術に携わっている民間事業者の技術や知見をしっかりと活用していく方針だと説明した。

(和田崇彦)