[オタワ 24日 ロイター] - バイデン米大統領は24日、カナダの首都オタワでトルドー首相と会談し、電気自動車(EV)生産などに必要な重要鉱物や半導体を巡り他国への依存低減に向けて連携を深め、権威主義体制に共に立ち向かう方針で一致した。

バイデン大統領はカナダ議会での演説で、両国が北米で必要なものを調達し供給することを可能にする、安定した堅固なサプライチェーンの構築に向け「協力する素晴らしい機会があると確信している」と語った。

さらに「われわれの共通の繁栄は共通の安全保障と深く結びついている」とし、両国が北大西洋条約機構(NATO)加盟国として「NATOの領土を隅々まで守る」と言明した。

2021年の大統領就任後初のカナダ訪問となる。

トルドー首相も「安全保障政策は気候政策で、経済政策である」とし、複数の脅威に同時に直面していると指摘。「自己主張を強める中国を含め、競争が激化する中、半導体からソーラーパネル用バッテリーまで全てを網羅する北米市場の構築に向け、われわれの連携が重要であることに疑いの余地はない」とした。

共同声明によると、バイデン大統領は半導体製造に絡む投資を後押しする5000万ドルの奨励策を発表。カナダも近く、半導体関連プロジェクトに最大2億5000万カナダドル(1億8200万米ドル)を拠出する見通し。さらに「両国の経済と安全保障に不可欠な重要鉱物サプライチェーン」構築での協力でも一致した。