[リスボン 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は24日、欧州の銀行システムは完全に危機から遮断されているわけではないものの、ユーロ圏外で見られる金融不安の高まりを示す兆候は見られないと述べた。

記者会見で、緊張の高まりを示す「兆候は見られない」としながらも、ECBは金融の安定性を常に監視していると指摘。「クレディ・スイスに存在したような問題はユーロ圏にはない」としたほか、資本水準とバッファーは足元でより高水準になっており、欧州の銀行の流動性は「非常に十分」とした。

また「インフレとの戦いに決意を示すことは必要だが、入手した数値に過剰反応することはできない。慎重でなければならない」と言及。さらにユーロ圏では当面、中立金利を上回る金利水準が続くと予想し、「金融引き締め状況は(ECBの)利上げサイクルが終わっても続く」と語った。