[モスクワ 24日 ロイター] - ロシアが4月の一次石油精製能力を2-3月に比べて日量42万5000─45万5000バレル減らす見通しになったことが24日、業界筋のデータとロイターの試算で分かった。これはロシア政府が示している3─6月期に石油を日量50万バレル減産する計画ほぼ沿った水準となる。既に発表した減産計画を維持しながら、輸出を維持することができる。

ロシアのノバク副首相は、日量50万バレルの減産について2月の日量1020万バレルの生産量と比べた削減幅だと説明した。

ロシア西部の港からの石油輸出は、減産にもかかわらず3月は前月から増えると予想されている。精製所の稼働率を低下させることで、4月も同様の水準で維持する可能性が高い。

データと試算によると、一次石油精製能力の削減幅は4月に319万トンとなる見込み。3月の削減幅は149万トン、2月は123万トンだった。

ロシアでは例年ならば4月と5月は精製所のメンテナンスをしており、取引業者らは稼働率低下が地元市場に打撃を与えることにはならないとの見方を示した。

ロシア産石油製品の輸出は、原油と比べて欧州連合(EU)の最近の禁輸措置の影響を大きく受けており、大量のディーゼル用燃料が船上で買い手を待つ状況となっている。

ロシア産原油を巡っては中国、インド、トルコが主要な買い手として浮上している。