[東京 24日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続落。グランホルム米エネルギー長官が戦略石油備蓄(SPR)の補充に数年かかる可能性があると述べたことから、供給過剰を巡る懸念が高まった。

0039GMT(日本時間午前9時39分)時点で、北海ブレント先物は0.48ドル(0.6%)安の1バレル=75.43ドル、米WTI原油先物は0.52ドル(0.7%)安の69.44ドル。

ただ週間では両先物とも3─4%上昇する見通し。前週は銀行セクターの混乱や景気後退懸念から、数カ月ぶりの大幅な下落率を記録していた。

日産証券の菊川弘之氏は、WTIが67─72ドルでも米国がSPRを補充しないという見方から売りが出ていると指摘した。

グランホルム長官は23日、米議員らに対し、今年はそうした低価格を利用するのは難しいと語った。

ホワイトハウスは昨年10月、原油価格が67─72ドル程度か、それを下回れば、SPR補充に向けた買い入れに動くと表明していた。

菊川氏は、ロシアから国際市場への原油供給が続いていることも圧迫要因だとし、銀行セクターを巡る不安が残る中、今週初めに付けた安値を試す可能性があると予想した。