処理水放出、中ロ懸念は「誤認」　経産相が反論

ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席が、処理水の海洋放出について「深刻な懸念」を表明しましたが、誤認があるとして情報発信の重要性を強調しました。

処理水放出に関して、先日福島第一原発を視察し、経産省エネルギー庁の方にお話を伺ってきました。そもそも、放射性物質は物質です。プーチン大統領と習近平国家主席は『放射能汚染水』を懸念していると表明しましたが、放射能汚染水と処理水は異なるものです。処理水とは、汚染水から放射性物質を取り除いたもので、トリチウム（三重水素）という放射性物質以外は取り除かれています。
トリチウムがなぜ取り除けないのかというと、トリチウム水もH2Oだからです。水から水を取り除くことだけはできないのです。しかし、トリチウム水の海洋放出によって海洋中トリチウム濃度は漁場に達するまでに自然界とほぼ変わらない程度までに薄まるため、トリチウム水（処理水）の海洋放出は懸念の必要はないと思われます。