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スイスの銀行がロシアの富豪と取引するのが法律違反になるかというと、スイスの法律では禁止されています。
 スイス政府は2022年5月からEUと同じ制裁をロシアに課しているので、制裁対象となっているロシアの企業や個人の資産がスイスにあれば、凍結されることになっています。

それから、米国政府の2次制裁により、米国の制裁対象と取引した諸外国の銀行は、米国政府からの制裁が課されます。

結局、問題は、2022年5月以降も、スイスの銀行がロシアの制裁対象と取引しているかどうか、です。
 2022年5月までは、スイスの銀行にはロシアから預金されている資産が2130億ドルあったそうですが、スイス政府はその内80億ドルを凍結しました。
 それでは、残りの2000億ドル以上は、本当にスイスの外に移されたのか、が、問題です。

https://learningenglish.voanews.com/a/trade-group-swiss-banks-hold-213-billion-of-russian-money/6489694.html
見出しの日本語がミスリードですね。

"Credit Suisse, UBS Among Banks Facing DOJ Russia-Sanctions Probe"

がオリジナルで、「クレディスイスやUBSを含む多数の金融機関を司法省が調査」と訳すのが正しいと私は思います。
司法省は、網羅的にしっかり仕事をしている訳ですが、日本語の見出しだけを読むと、司法省がUBSによるクレディスイスの買収を邪魔しているように受け取れてしまいます。

この記事で重要なのは、「クレディ・スイスが管理していたロシアの個人顧客の資金は約330億ドルと、ウェルスマネジメント事業の規模が大きいUBSよりも50%多い水準だった」というところで、これだけ見ても、クレディスイスがコンプライアンス面でいかにゆるい体質の銀行だったかということがわかると思います。
当然こういうものは出てくる。過去にもスイスのプライベートバンクはこういったものが出てきている。また米国での脱税ほう助で、色々な映画やアニメで有名な「絶対に秘密をもらさないスイス銀行」は、2013年に崩れた。
今回の買収合意についても、CS側で発生したこういった案件についてのUBSとしての責任を負わないこと(訴訟などで経営責任としてUBSの経営者が対象にならないこと、賠償などは国が負うこと)は入っていると思う。
>情報開示要請はUBSによるクレディ・スイスへの買収提案という結果を招いた銀行不安が生じる前に行われたものだという。

さすがに銀行不安が生じてからやったとしたら、米司法省が金融不安をつくっているようなものです。

それにしても、タイミングが悪いですね〜。
当面の間、申請を延期するということはできないのでしょうか???
情報開示要請はUBSによるクレディ・スイスへの買収提案という結果を招いた銀行不安が生じる前に行われたものであり、直接今回の問題には関係ないようです。