順風満帆に見えるが内心は……。NTTデータに転職したコンサルタントの本心
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職場選びには人それぞれの理由があります。
昨年、NTTデータに中途入社した浅野裕樹さんは、総合コンサルティングファームからの転職組。
前職時代に充実した時間を過ごされていたようで、なぜ転職を？と思いましたが、事情を聞くと私自身にも思い当たる節があり、とても共感しました。
「（入社の）一番の決め手は人だった」という言葉も強く印象に残っています。
自分の所属先もそう思われる会社であってほしいと願うと同時に、私自身が襟を正すことがその第一歩になることに気づかされる取材でした。NTTデータのような強力なSI企業もテクノロジーコンサルティングを名乗る時代なのか。昔、NRIでさんざんデータさんと鎬を削って来た身からすると、とうとうあのテックジャイアントまでと感慨深いです。その意味で日本のSIビジネスがいよいよ終わりなんだなあと。
一方で、最後の荒稼ぎとデータもアクセンチュアもSI部門でモダナイゼーションビジネスが盛況です。このブームが終わった後のシステム業界の風景は様変わりするのだろうなあと。テクノロジーコンサルティング自体はまだまだマーケットや業種そのものが未定義の世界です。以前のようなRPAみたいな単純な業務の自動化をDXという時代は終わっています。その意味で、真のテクノロジーコンサルティングがなんなのかは、考えさせられます。システムコンサルティングのような、上流のシステム企画とは明らかに違いますし、日本のようにフルスタックデジタル開発ができる企業は、メルカリなどを除けば大きな企業ではごくわずかです。デジタルの利活用に旧来の日本企業の組織が対応できるかも課題です。その意味でお客様とともにテクノロジーコンサルティングは磨かれてゆくのだろうなと思います。今、大手SIerからコンサルファームや外資ITへの人材流出が多い。
大手SIerの強みはやはり技術的な裏付けがあること。この点では大手ファームは絶対にかなわない強みのはず。加えて記事にも合った通り、自分が何者であるか？という強みを作ってあげられる環境を作ることがこれからの採用ブランディング上の差別化になると想定します。
この点で規模を追いかけすぎた大手コンサルファームは、工数×単価でトップラインを大きくするために大規模案件志向が強く、個々のコンサルの成長環境を必ずしも心を砕き切れているとは言い難く。
国内企業の巻き返しに期待します。
