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IPCCは各国の政府担当者や研究者により、主にCO2による気候変動について、最新の科学的知見の評価を提供しています。今般、第6次評価報告書の統合報告書が採択されたというニュースです。第5次評価報告書は2014年に採択されていましたので、9年ぶりに新しい内容の評価報告が正式に出されたということです。今後はまた第7次評価サイクルに入ることとなりますが、その内容が固まるのは少なくとも5,6年後となります。

例えば今回の第6次評価報告書の中身については評価サイクル中に順次公開されており例えば「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」とされる内容がすでに2年前に公開され、報道されました。これを受け、日本政府としても2050年カーボンニュートラルに向けた成長戦略としての長期戦略を閣議決定しています。

ところで今回の報道で唐突に持ち出された印象がある1.5℃目標ですが、これは第6次評価サイクルから追加されたもので、最も温暖化対策が進み、21世紀末における温度上昇を抑えられた(優秀な)シナリオとしてSSP1-1.9という名前で設定されたものです。これを達成するには、2050年ごろのカーボンニュートラルは当然として、さらに2030年代初頭までに現在のCO2排出量の半分程度か、それ以下まで減らさなければならない、ということが今回の政策決定者向け要約に盛り込まれました。
蛇足ながら現状の欧州、米国、中国など先進国同士の足並みの乱れを考慮するとすでに最優秀シナリオは達成の見込みが低く、頑張っても中等度シナリオ(SSP2-4.5)程度ではないかという見込みが研究者では支配的となってきており、21世紀末までに地球の平均気温は2.7℃前後上昇してしまうのではないかと言われています。

すでに進行している温暖化を減速させ、一定水準に抑えるには、21世紀末までの持続的な取り組みも大切なものの、やはり今温暖化に突き進んでいるその慣性力を止めるために、特に現在から10年先までの間に大きなイノベーションと抜本的なCO2排出量の削減が進む必要がある、と政策決定者の尻に火をつける内容となっています。日本や米国ができることは、欧州主導によるCO2排出削減の取り組みを訝しむよりも、CO2を削減する抜本的な仕組み作りにあるのではないでしょうか。
「IPCC第6次評価報告書第1作業部会報告書政策決定者向け 要約」
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ipcc/ar6/IPCC_AR6_WGI_SPM_JP.pdf

ちなみに,今月の東京大学広報誌「淡青」
https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400209584.pdf
が分かりやすかった.
5年くらい前から、世界の脱炭素への取り組みはギアチェンジされた感じがありますが、まだそれでもパリ協定の目標には足りない削減幅なんですよね。
そのようなメッセージは国連などから繰り返し発せられています。
十分ではないながらもカーボンニュートラル(ネットゼロ)に向かって世界は進んでいることを、ビジネスマンとしては、おさえておく必要があると思います。
温室効果ガス(GHG)の排出量は米国と中国で世界の40%を占めている(中国>米国)ので、この2か国次第という印象。
日本は世界のGDPの6%を占めながらも、GHG排出量はわずか3%(エネルギー効率は世界平均の2倍)なので、ここからさらに大幅削減と言われるのは辛いだけです。
イノベーションだけで実現できる目標ではありませんが、我々もクライメットテック関連の投資をさらに増やしていきます。

「統合報告書は「持続可能な未来を確保する機会の窓は急速に閉じつつある」と指摘。「今後10年間の選択と行動が何千年にわたり影響を与える」とし、排出削減や適応策を加速させることは大気汚染の改善など複数の分野でメリットがあると強調した。」
IPCCが地球温暖化を巡る最新の研究結果をまとめた第6次統合報告書を公表。「世界の平均気温の産業革命前からの上昇幅を1・5度に抑えるには温室効果ガス排出量を2035年までに19年比で6割減らす必要がある」としているそうです

報告書はこちらです
「Urgent climate action can secure a liveable future for all」
https://www.ipcc.ch/site/assets/uploads/2023/03/IPCC_AR6_SYR_PressRelease_en.pdf
なぜ2度ではなくて1.5度でなければならないのかについてどこにも説明がないですね。
地球の二酸化炭素濃度は減り続けている
https://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/taikinohensen.gif

CO2 排出量を減らす必要は無い