UBS、クレディ・スイス買収へ政府保証60億ドル要求=関係筋
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注目のコメント
色々な報道を見るに、なんとか実現させようという動き。
個人的には下記でコメントしたが難易度が高いと思っているが、それでも何とか実現せざるを得ない状況、とも見える。尽力されている方々、また様々な状況に備えて週末に準備されている金融関係者も多いと思う。ただただ金融危機にならないようにと祈る。
記事のポイントは
①60億ドル
②2社統合して1万人削減が必要になる可能性
の2点。
まず60億ドルは、個人的には少ないと感じた。
2022年だけでもそれ以上の損失が出ている。損失金額の半分は税効果が消えたもの、また一過性(とCSがしているもの)を除いた調整後税前損失は約13億ドルだが…でも経常収益が前年比25%ほど減少したのに人件費はほぼ横ばいの90億ドルだった。そして本件起因の顧客不安で事業収縮が現在進行形で起こっている。
なお、CSの時価総額は約80億ドルだが、このままだとさらに縮小するだろうから、これを直接注入すれば希薄化率で2/3~3/4くらいか?一方、UBSと統合してこのコストであれば、UBSの方が資本力があるから、同じ金額でもシステミックリスクにつながりにくい構造。
そしてCredit Suisseの従業員数は約5万人で、UBSは7.4万人(下記のWSJ記事、英語だが全般の状況がまとまっている)。既にCSは昨年も事業縮小に対してコスト削減が追い付いていない。そして2社統合して1万人は10%未満で少ないと思う。
コストシナジーを追う場合は、統合して重複するポジションで人数を減らすし、そのリストラコストもかかる。
あと、2行およびスイス当局で合意ができたとしても、スイス外含めて執行が本当にできるか?
できない場合にどう対応するかも、ディールのなかで論点にならないはずがないと思う。金融当局者と独禁法当局でも観点が違うと思い、金融当局者はシステミックリスクを防ぐために認めたくても、どうなるか。発表されたとしても、そういった部分にも注視。
クレディスイス買収協議が大詰め 政府がUBS支援
https://newspicks.com/news/8237966
UBS Nears Deal to Take Over Credit Suisse(WSJ)
https://newspicks.com/news/8239731SVB破綻のニュースが駆け巡った先週末、週明けには「買収先」が決定し、預金も全額保護する予定でしたが、競売は不調に終わりいまだに決まっていませんね。
SVBの英国法人はHSBCが「1ポンド」が買収しましたが、これは、現段階では買収において「メリット」より「デメリット」が上回るからでしょう。
SVBはスタートアップなどに大きな影響力を持っているので、すんなり決まると見られていましたが。。。
クレディ・スイスもUBSの買収が発表されてから、なかなか決定にいたらず、全世界を覆う「不信感・不安」は、すべての決定を遅させています。
今回「SNS取り付け」と言われているように、何が火種となるかわからない中で、通常何年もかけて行う「買収」を数日で決めることは、自社にとっても大きなリスクを抱え込むことになるので、一瞬世界を覆った「楽観ムード」は変わってきています。
「信頼」
は、人間関係でもそうですが、築き上げるのに多くの時間と労力が必要です。
しかし、崩れてしまうのは一瞬。
いったん崩れてしまった「信頼」を取り戻すのには、さらにとても長い時間と労力が必要です。
今回の一連の破綻が「リーマンショック」のシステミックとは違うから大丈夫、という論調も、実は「人の信頼を取り戻すのはもっと大変だ」ということになっていきそうですね。スイスの大手銀行 クレディスイスが債務超過危機に
瀕している USBとの合併の話しも浮上しているが
全体的に鑑みてスイスの経済状況は落ち着きを
取り戻せなく成っているのは確かだ。
何処から資金を調達してもスイス国民の信頼を
取り戻せるかがネックに成って来るであろう。
此の金融不安を払拭させる為には
他国との連携支援迄も考えなければ
ならないかも知れませんね。