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インフレを止めるため資金供給を絞って金利を上げれば短期調達・長期運用をしている金融機関が追い込まれ、利上げを止めればインフレが昂進しかねないジレンマが欧米の中央銀行を悩ませています。
クレディ・スイスの行き詰まりに端を発する金融不安とインフレ圧力との狭間で、ECBはインフレ対策を重視して0.5%の大幅利上げを決めました。その上で、金融不安が広がらぬよう個別銀行の危機に全力で別途対応するとの姿勢です。
中央銀行が資金をふんだんに供給してくれることがメリットになる市場関係者はFRBが利上げを止めることを望むでしょうが、労働市場が逼迫する中でインフレ心理が定着して賃金と物価の上昇が共振していますから、利上げを止めて引き締めの手を緩めたら、インフレが再燃して1980年代初めの悪夢が再現されかねません。物価の安定に責任を持つ中央銀行が、インフレ心理の定着を座視することは難しい。
インフレ抑制を優先しつつ個別銀行の危機に別途対応する行き方をFRBも取りそうな気がしますけど、労働市場と景気は欧州より強くインフレ圧力は欧州より幾分弱く、金融危機の度合いは今のところ欧州より高そうに見えるので、本当のところどう動くかは、蓋を開けて見るまで分からないんじゃないのかな・・・  インフレ抑制とリセッション回避の狭間で難しい舵取りを続けて来たFRBに、新たな難題が加わった形ですからね (・・;ウーン