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当然スタートアップバブルの崩壊は認識していたでしょう。期待利回りの高いVC投資に回すお金が減り厳しく評価される事で、体力の弱いスタートアップがもたないことくらいはわかりますから。
ただ、それがコレだけ影響力の大きい銀行を潰す事になるリスクがある事はわかっていたのか?まあ、わかっていたとしても言うわけありませんね。
これがバタフライ効果のわかりやすい例です。まだまだ違うところに飛び火するのでしよう。リーマンと比べて何が起こるかは予想できないと思いますが、「リーマンで起きた事は起きないから、その他のことで、何か起きる」と言うこともできそうです
相当専門的な話で私も金融専門家ではないので分からないのが、Q3.なぜ起きたのか、の部分。
スタートアップの資金調達→預金増える→MBS(債券)運用→アメリカの急な利上げ→債券の損失→公になり信用不安→破綻
という流れとのことでしたが、かなり個別事情というよりもマクロトレンドに見えました。
では、なぜSVBだけ?
中盤に、債権割合が他行平均より倍高い、利上げへの対策とってなかったとあります。
たしかに翻ってみるとそうかもしれませんが、これは事前に分からなかったのか?
あるいは従来からも、これはリスクヘッジがイマイチな策だとちゃんと認識されていたのか?
後半に、ピーターティールの存在が挙げられているのと、やはり銀行の構造に問題がまだまだあるとのこと。
結局のところ、他人に自分のお金を預けるということはこういうリスクがあるということですね。
これによりフィンテックというか、銀行領域に新しい動きが生まれる可能性は十分にあると思います。
今回のSVBの破綻は記事の結論にある通り、銀行の財務リスク管理、ポートフォリオリスクの問題でスタートアップに関するリスクという問題ではありません。
もちろん、スタートアップのファイナンスの担い手であるSVBやファーストリパブリック、コメリカなどの専門銀行の問題及びそれに伴う資金供給に関する影響は大きなものがあるとは思います。
ちなみに、本件のトリガーとなった発信は、ピーターティールではありません。Squareの創業者でもあり、コスラベンチャーを経て現在ファウンダーズファンドのパートナーであるキース ラボイスのパブリックなスラックチャネルでの発言がきっかけです。
というのもシリコンバレーバンクは20年以上前から中国に拠点を置いて事業展開をしていました。そして、米中問題が大きくなる中でも米国進出する中国スタートアップを支援していました。
これが現在ストップしている状態なので、米国進出しているアーリーステージの中国スタートアップは中国側の支援がないとほぼ間違いなく破産します。
追記:
日本のスタートアップにはほとんど影響がないと思います。
本件で日本のVC、スタートアップはいかにしてケーススタディとして学んでいくかという感じ。