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渦中の経営陣は「事前に定められた計画に基づいたと説明している」とのことで、問題ない認識だそうです。

取締役などインサイダー情報を持つ可能性がある人は事前に売買を行うプランを定めておき、それ通りに執行していくということが可能です。日本では「知る前契約・知る前計画」などと呼ばれます。もしこれに基づいているならばルールの範囲内なので、取引自体に問題はないです。

一方で「知る前計画」で自分が2月末に株式を売却することを計画していたらどうでしょう。ネガティブなコーポレートアクションを3月にズラすことはできたかもしれません。ここが争点になるのでしょうか。

「知る前契約・知る前計画」
https://www.jsda.or.jp/about/jishukisei/words/0295.html
まず預金者は保護した上で、これから当局による調査が始まるという事です。加えてSVBは上場しているので、今回の件で下落した同社株によって被った損失に対する賠償を求める株主代表訴訟も起こるでしょう。直前に上げたわずかな利益など、それで持っていかれるはず。世の中は、そんなに甘くありません。

https://jp.reuters.com/article/global-banks-svb-lawsuits-idJPKBN2VF1L6
SVBは米国の上場企業ですから、経営幹部の報酬はキャッシュとエクイティが混ざります。
一般論として、経営陣が報酬として受け取ったエクイティは、その全部又は一部をインサイダーの規定に違反しない範囲で、ウィンドウが開いたらたんたんと市場で売却して換金します。

同行の年次のProxy Statementでは、トップ経営陣(Named Executive Officers)の報酬水準及び内訳が開示されています。
CEO、CFO、COOなどは、キャッシュよりエクイティでの報酬比率が大きいです。
例えばCEOの場合、年間報酬総額がUSD 10mmで、エクイティ報酬比率は59%でした。

(出所:リンク先のP39)
https://www.svb.com/globalassets/library/uploadedfiles/content/corporate/2022-proxy-statement.pdf
違法性がなかったとしても倫理的にどうかと思う。
ーーー記事よりーーーー

 報道によると、SVBの親会社SVBファイナンシャル・グループのベッカー最高経営責任者(CEO)とベック最高財務責任者(CFO)は、破綻前の2月27日に自社株を売却し、多額の利益を得ていた。両氏は事前に定められた計画に基づいたと説明しているものの、違法性がなかったか調査しているという。
仮に売却が計画通りだとして、その後の取り付け騒ぎは予想できなかった事を立証したとして、株主代表訴訟は確実ですかね。
さあ、逃げ切れるのか??
WSJの先行報道が続きます。
「Justice Department, SEC Investigating Silicon Valley Bank’s Collapse」
https://www.wsj.com/articles/justice-department-sec-investigating-silicon-valley-banks-collapse-c192c2b2
単なる取り付け騒ぎだけではないだろうと思っていましたが、犯罪の匂いがぷんぷんしてきましたね〜。

ただ、いささか単純過ぎるのが気がかりです。
結局そういう経営陣ということ。
前週に売却はインサイダー?
プロとして失格。まあ、プロかどうかも怪しいが。