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長文です。この会社の全容はSVBが今年2月に公表した年次報告書(決算書、FORM 10-K)を見れば、ストレステストに関する記述もありよく分かります。ポイントはP86で、1933億ドルの債務のうち1890億ドル、つまり大部分が1年以内に返済する債務です。これで30年の住宅ローンや10年の企業向け設備投資を融資していた、また、10年国債を満期まで保有する前提で保有していたとは、ちょっと驚きです。しかも、債務の総額は2020年には1035億ドルだったので、急増してしており、大部分は預金の増加です。そして、満期保有の債券の年間平均の保有残高は2021年の580億ドルから954億円に急増しています(P.44)。2020年は107億ドルでした。金利の低い時代が続いていれば、普通預金や当座預金を原資に10年国債を買えば、それは儲かったでしょうね。しかし、金利上昇で債券投資の損失が増大して損失が出ました。しかし、大口の預金の解約が破綻の引き金というのは、明らかに流動性リスクの管理に問題があったと思います。本件は、金融システムンの問題ではなく、個別の銀行のリスク管理の問題でしょうね。2022年末では、自己資本160億ドルに対し満期保有の債券で152億ドルの含み損を抱えています(P.95)。今後は預金保険機構(FDIC)が損失を確定させて売却すれば、強固な地盤のある銀行なので、買い手は現れると思いますね。FDICは銀行の再生は時間をかけずすぐ行う必要があることを百も承知だと思います。FORM10-K(年次報告書)は以下です。
https://d18rn0p25nwr6d.cloudfront.net/CIK-0000719739/f36fc4d7-9459-41d7-9e3d-2c468971b386.pdf
米国の銀行としては20番目に大きな銀行であったSilicon Valley Bankということもあり、その前に自主清算
の形を発表したSilvergate Bankからの連鎖でのCrypto業界への影響だけではなく、ピュアなスタートアップ業界にまで影響する規模でのニュースだと思っています。


SVBは、スタートアップとVCそれぞれがエクスポージャーを持つ可能性が相当数、かなりの確率のある銀行だという理解をしているのが最大の懸念です。FDICの言うとおりのシナリオで月曜日までに同行への預金保持者が保険対象資金へのアクセスが可能であってシステムも通常通り稼働できれば問題はないですが、状況はまた不安な要素を残しているようにも見えます。

最悪のシナリオは、資金調達に成功したスタートアップやVCファンドでかつSVBへのエクスポージャーが大きい所が上手に資金が引き出せず余波で倒産するところが出てくるシナリオでそれが月曜日以降避けられるか、避けられると思って見てはいるものの、とはいえとても慎重に見ていく必要がある状況との理解です。

なおこれは私見であり、いかなる組織の代表意見でもありません。
シルバーゲートもSVBもそれぞれCrypto、スタートアップと極めて偏ったバランスの銀行が破綻しただけで、米国の金融機関全体に波及するようなことはない。

米国の雇用統計も強く、現状はrecessionというより「Rich cession」と言われるくらい一部の裕福層への打撃なので、まあ社会問題にも繋がりにくい。

このことによってFRBは金利を噂され始めてた0.5%とかに上げるのは不可能なっただろうから、むしろここがあく抜け、株価、仮想通貨の反発のタイミングだと思う。


まあ、投資は自己責任でw


追記
今回のSVBの破綻が全米の他の銀行に波及して金融危機に繋がる可能性はほぼないです。

ただ、これは未来の日本を占ってる。日本で金利が上がると国債が暴落して、多くの銀行がSVBと同じ状況に陥る。なので金利は上げれない。インフレが悪化しないことを祈るしかない状況。黒田緩和が長引きすぎて、打ち手が殆どなくってるのが今の日本

米国の心配の前に自分たちの心配をした方が良い🤣
シリコンバレーバンクは確かにスタートアップ向けの融資(ベンチャーデット)の最大手プロバイダーですが、近年ベンチャーデットに参入するプレイヤーは多く、シリコンバレーバンクの最競合のファーストリパブリック、コメリカ、あと大手銀行や邦銀なんかもサービス提供してます(どこも年利で少なくても10数%取ってます)。なので、シリコンバレーバンクが破綻したからスタートアップ向けの融資が絶たれた的なコメントは少し実情とは反しているかと。
リスクの所在がはっきりしているようなので、疑心暗鬼が金融機関の間で連鎖して金融危機に至ったリーマンショックのようなことが起きることはないのでしょうが・・・ 
パソコンも無い時代に、銀行の国際部門のディーリングルームの企画担当を経験のため数か月間やらされたことがありますが、私の主な仕事は、資金の運用側と調達側の期間と金利のバランスを紙に落としてリスクの程度を日々見つめることでした。手作業でやるのですから大変でした f(^^;
短期調達して長期運用すれば長短の金利差で通常は儲かりますが、市場で金利が1%上昇すれば、残存期間10年の債権は10%値下がりします。米国のように3%ほども上がったら、損失は半端な額ではありません。長期保有を前提に評価損を出さなければ損失は表に出ませんが、長期に亘ってその分、銀行の収益力が落ちて行く。
何十年も前から資金運用の長短ミスマッチにで起きるリスクの管理をやっているのが銀行ですから「米連邦準備制度理事会(FRB)が急ピッチで利上げを始めると、長期金利の上昇に伴い保有国債の価値が急落、含み損を抱えた」といった形で倒産に至るのは、経営が乱暴だったというほか無いように思います。低金利環境が長引いて、金利上昇時のリスクに鈍感になっていたということでしょう、たぶん。
話は飛躍しますけど、低金利環境下で長短ミスマッチのリスクが増しているのは、保有国債の平均残存機関を長期化して利鞘確保に走った日本の一部地方銀行等にもたぶん見られる現象です(メガバンク格好は逆に短期化して金利上昇リスクに備えています)。金融緩和の出口で日銀が金利を上げた時、似たような状況に追い込まれるところが出なければいいけれど。
新しい日銀総裁が誕生しますけど、こうした事態の予見を含め、極端に進んだ金融緩和の出口を探る道は険しそう (・・;
①なにが、なぜ起こっているの?
②シリコンバレーへの影響は?
③なぜ他の銀行まで影響を受けているの?
を分かる範囲でざっくりと(厳密性で間違えている部分があるかもしれないが…)。

①なにが、なぜ起こっているの?
下記のBloomberg記事と、遊撃部長さんのTweetも併せて。
8日にSVBはいきなり210億ドルの証券売却し、18億ドルの損失に対応するため22.5億ドルの増資発表。金利上昇で債券価格が下落して損失が出たものだと見られる。
加えて満期保有の前提のものが多く、一方で調達は短期性が多い。つまり預金が引き出されると、返す金がなくなる構造。
https://newspicks.com/news/8205462
https://twitter.com/fstora/status/1634143598244515844

②シリコンバレーへの影響は?
今は銀行取引が出来ず、FDICが13日(月)に復旧させる。ただ、25万ドルを超える部分の扱いがまだ決まっていない。これが週末に決まらないと、SVBを使う企業で、必要な支払ができないケースが出てきうる。なお、法人顧客数は4万弱。うち1.5万超がPre-VC Backed、約1万がVC Backed。
なお、売却できたものはSVBのポートフォリオの一部。上記に書いたように満期保有前提のものが元々多く、それらの大部分は売却できていないはず(主にMBS:不動産担保証券)。そしてまだ売却していないから損益が実現されていないだけで、時価評価すれば損失が自己資本よりはるかに多いと思われる。

③なぜほかの銀行まで影響を受けているの?
まず損失の理由が、シリコンバレーに特有のものではなく、金利上昇による債券下落だから。特に同じような構造(満期まで保有が多い)と今後の損失が出やすくなり、さらに調達が短期性が多い金融機関は、同様の状況になる確率が高いので、投資家は探して連想売りする。また、こういう状況になるとその資産クラスに対して売りが売りを呼ぶ状態になり、損失が拡大するリスクが急増する。
そして、金融はシステムとしてつながっている。どこかで目詰まりすると、金融機関がお金を調達しにくくなり、企業が銀行から融資や決済をすることにリスクがでる。システミックリスクといわれ、それが懸念され始めている。
簡単にいうと。

スタートアップがたくさん集まるシリコンバレーというところに、“シリコンバレー銀行”という地方銀行がありました。

シリコンバレーでは、スタートアップのバリュエーション高騰で、みんながどんどん資金調達をして、手元の現金を増やしていました。シリコンバレー銀行は、そんな彼らの現金をたくさん預かることができましたが、低金利時代でしたので、彼らに払う金利はとても安く済みました(~25bp)。

そこでシリコンバレー銀行は、ほとんどタダで集めたお金を、10年国債や住宅ローンなどに投資して稼ぐことにしました。
シリコンバレーのスタートアップが資金調達をすれば、さらにそこにお金を貸し付け、そのかわりに預金を一定入れておいてもらうことも頼んでおいたので、預かり資産はどんどんと増えていきます。
2019年から2年後には3倍になっていました。

しかし、そんな我が世の春を謳歌していたシリコンバレー銀行を悪夢が襲います。「利上げします」そう。中央銀行が金利を上げはじめたのです。

スタートアップのバリュエーションは地に落ち、彼らの資金調達は難航。しかし、赤字の彼らはどんどんキャッシュバーンしていきます。彼らが資金調達をして預けてくれるから預金残高が増えていたのに、今度はキャッシュバーンしていく彼らにどんどんお金を引き出されてしまい、預金残高が減っていくではないですか。

スタートアップがどんどん引き出すようになってしまうので、シリコンバレー銀行も手元に現金を用意しておかねばならなくなります。しかし、彼らから預かったお金は、国債や住宅ローンに投資してしまっていて、現金の持ち合わせはあまりありません。

シリコンバレー銀行は現金を用意するために、仕方なく国債などを売ることにしました。けれど利上げの影響はここにもありました。そう、金利があがったことで国債の値段が下がっていたのです。満期で持てば損はしないのですが、致し方ありません。国債などを売りました。次に財務基盤を強固にしようと、3000億円の新株発行による調達を行うことにしました。

するとどうでしょう。VCらがシリコンバレー銀行から資金を引き上げるよう指導しだすなど、預金流出の速度がさらに高まりました。そして2日後には破綻しましたとさ。

おしまい。
SF本社のスタートアップで働いており、社内でも不安な声が出ています。直近では当社への直接の影響(SVPの預金)が少なかったとしても、影響を受けた顧客の支払い能力やそれに端を発する連鎖的な影響が懸念されています。月曜になるともっと状況が明らかになってくるでしょうが、SVBを救済(買収)する銀行が現れるのかどうかが影響の大きさを左右する大きな要因になりそうです。
昨晩の深夜と今朝の早朝で情報収集に勤しんでいました。2008年の世界金融危機も、昨今のグロースバブル崩壊も、くしくもどちらも震源地に近いところで働いています。これは単なる偶然ではなくて、自分は強烈な上昇気流が生まれている場所が好きな性格だからいつもそこに吸い寄せられてしまっている、でも人生でいいとこ取りはできなくて、シクリカルで避けられない景気の急下降は自身のキャリアにbuit-inされたものだろうと認識しています。うまく波乗りします。

ちなみに朝から都内のカフェに来ていて思うのは、震源地以外の世の中はとても平和です。街には笑顔があふれています。SVBの本件だって、世界に与える影響はほんの一部です。
口座保有の会社のCFOとして、朝からとても気持ちのわるい時間すごしました。
まあ、起きたことどうしようもないので、粛々と回収すべく手続きしますが、理論的には25万ドルは引き出せるのでその金額なら引き出せるはずですが、オペレーションとしては複雑怪奇すぎて、月曜以降、不安でしかないです。
保護されてる金額内だったとしても引きだせなきゃ意味ないので、いったんなくなったものとして、月曜から運営するしかないわけで。

にしても歴史に残るテックバブルの終焉の出来事としては十分すぎるんですけど、同時にマクロ経済としても利上げの路線もある程度終止符打たれた感じでしょうかね。

週末にできることはしたので、あとは神社でお祈りでもしてきます。。。