ANA、郵船の航空貨物子会社を買収 サプライチェーン高度化に対応
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NCAは1978年の創立から2005年まではANAは共同出資者として名を連ねており、いったん出資関係から外れた時代もあったものの、2018年に整備関連のトラブルがあって以来再びANAとの業務提携を行う関係となっていました。またコロナにより航空貨物はリーマンショック後の過当競争状態から一転して好況となり、NCAはここ数年は「空前の利益」をあげているともっぱらの評判でした。当然そうそう安い値段で買収されるはずもなく、ANAはお金あるんだなぁ、というのが私の最初の感想でした。
ANAにしてみると、コロナにより旅客需要が大きく落ち込む中で経営の多角化がテーマとして打ち出されており、航空貨物についてもANA Cargoというブランドで展開してはいたものの、貨物型の777が2機ではどうしても市場シェアの拡大に限界があったことと、旅客型から改修した767が経年機であり今後置き換えが必要であったことなどから、この際NCAをまるごと買収してANAの事業ポートフォリオに組み込んでしまおうという考えがあったものと考えられます。
ですが航空貨物もそう簡単にバラ色の未来が開けているわけではなく、コロナ禍を経て世界の航空会社が同じように事業の多角化を図っていることから、再び過当競争に陥る危険性が大いにあります。そうした時には高コストの747を持っている航空会社は不利に働きます。
先日も北九州空港の滑走路延伸のニュースがありましたが、TSMCの熊本進出に代表されるように今後製造業の国内工場の新設が見込まれることから、こうした工場からの輸出入を担当するという見込みをもっているのかもしれません。
注目のコメント
日本郵船側は業務を集中する一方で,ANAも航空貨物部門を拡充できるということで,お互いにとって望ましい売買収だと考えます.
コロナ禍前,日本貨物航空は赤字続きということもあり,日本郵船はいつ売るのだろうといわれておりました.コロナ禍で航空貨物輸送が盛り上がって立ち直りましたが,今後はどうするのだろうかと思っていました.
海事新聞により詳しい話が載っています(無料で見られます)
https://www.jmd.co.jp/article.php?no=284949あの地獄のようなコロナ禍を乗り越えてANAが攻めに転じるニュースからは元気をいただきました。ANAさんとは、この苦しい時期に弊社でも共同事業をさせていただき、彼らの死に物狂いの取り組みの取り組みを近いところで見させて頂きました。先週乗った羽田→長崎便も満席で、CAのみなさんも生き生きしていました。全社員で修羅場を潜ったANAは、3年前よりはるかに強い会社になっています。物流は、これからの日本を支える基盤を担う産業、頑張ってほしい。
JALもANAも航空貨物運送事業として、
JAL cargo、ANA cargoがあるんですよね。
旅客運送事業よりも物流に振る事で、
有事の際の利益を失わない様に、
と言う考え方とは思います。
子会社化してANA cargoと一体化させ、
業務内容を効率化させるのでしょうか。