ウクライナ戦争、兵器供与で「平和実現せず」=中国国連次席大使
Reuters
2023/02/24
[国連 23日 ロイター] - 中国の戴兵国連次席大使は23日、国連総会で、ロシアによるウクライナ全面侵攻開始から1年が経過する中、兵器を供与しても平和はもたらされないことが「残酷な事実」で十分に証明されていると述べた。
戴次席大使は「火に油を注げば緊張が高まるだけだ。紛争を長期化させ、拡大させれば、一般の国民が払う代償がさらに高くなるだけだ」とし、「中国はウクライナ危機の解決に建設的な役割を果たし続け、早期の平和を実現する用意がある」と語った。
ロシアのプーチン大統領は、昨年2月24日のウクライナ全面侵攻開始以来、ロシアが脅威にさらされれば核兵器の使用も厭わないと繰り返し表明。これについて戴次席大使は「核兵器が使用されることがあってはならない。核戦争を引き起こしてはならない」とし、「全ての当事者は核兵器の使用、または使用の脅威に対抗し、核拡散を防止し、核を巡る危機を回避するために団結しなくてはならない」と述べた。
22日には中国外交担当トップの王毅氏がモスクワを訪問し、ロシアのプーチン大統領のほか、ラブロフ外相と会談。プーチン氏が中ロ関係が「新境地」に達したと指摘し、習近平国家主席の訪ロに期待を示す中、米国や北大西洋条約機構(NATO)は中国に対し、ロシアに軍事支援を行わないよう呼びかけている。
国連総会は23日、ロシア軍の撤退と「包括的、公正、かつ永続的な平和の実現」を求める決議案の採決を行う。
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