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今回、米国政府が採った戦略的コミュニケーションは、気球に関する詳細な情報を持っており、いざとなればそれを公開する、という中国に対する牽制も有している。最近の米国はロシアに対してもそうだが、内密に処理せず、敢えて情報を明らかにすることで、国際世論の支持を得る方針のようだ。もちろん米国に不利な情報は公表しないだろうが。
米中関係を長期的に発展、成熟させ、大国化・強国化する中国に他国の関心や懸念を自覚、留意してもらう、その過程で、西側を含めた国際社会と共存してもらうのを促すという意味で「健全な外交圧力」だと思います。主体性ある決断だと評価できます。これを受けて、中国側がどう対応するか。主体性を持つか、受け身になるか。
記事の後段にあるアメリカ国防総省のライダー報道官の説明がポイントだと思います。「偵察用の気球だということを知っている」とのコメントには根拠があるのでしょう。これに対して中国の公式見解が「民間の研究用が迷い込んだ」では、収まらないでしょう。アメリカは国務長官の訪中延期というカードを切ったわけですが、王毅氏と電話会談しており、事態収拾の道筋も話しているものと思われます。中国がどのように返すか、この週末に発せられる次のメッセージに注目しています。

余談ですが…現在、気球を追跡中のNORAD=北米航空宇宙防衛司令部は、例年クリスマスシーズンに「サンタクロース」の追跡をすることろ。もちろんこちらが本業ですが。
米国人は、あからさまな嘘をつく人間を嫌います。
 日本人とか中国人とか、だいたいのアジア人は、「お互いに嘘だとはわかっているけど、無難な落としどころで丸く収めよう」とすることが多いですが、欧米の政府からは、軽蔑されます。
 中国政府は、「民間の飛行船」が「アメリカに迷い込んだことを遺憾に思う」で丸く収めてもらえると思ったのかもしれませんが、こういう態度は通用しません。
 中国政府が、せめて中国軍の放った偵察気球であることを認めて、再発はさせない、と約束すれば、ブリンケン国務長官は訪問を中止しなかったでしょう。
 もっとも、中国政府は面子が命なので、謝罪はできないでしょう。こういうあからさまな嘘でも、米国に譲歩したつもりである可能性が高いでしょう。

また、米国の世論として、偵察気球の侵入について非常な反発があるので、世論を考慮すると、今のままでブリンケン国務長官が中国を訪問することはできないでしょう。
 気球が危険かどうかが問題なのではなく、ナメられている、というのが問題なのです。反社会的勢力というのは、つけあがるとドンドンエスカレートしてより多くを奪おうとしてきます。

ブリンケン国務長官は、中国を訪問していれば、
・米国、日本、オランダから中国への半導体輸出規制
・ファーウェイやティクトクなど中国企業の米国での取引規制
などについても協議していたはずで、そのような協議がハイレベルで行われることは当面なくなったでしょう。

日本政府は、中国の偵察気球に対してこれまで何も反応してこなかったですが、今後は、米国政府に倣った対応が規範となるでしょう。
まさに「観測気球」事案というべき。
中国が仕掛けたチキンゲームだと理解すべきで、
アメリカは投げられた球をバチンと打ち返した恰好。
果たして、日本にこれと同じ反射神経が備わっているか、それがなければ相手に勘違いが起こります。 
これは他山の石で、防衛費をGDPの2%に引き上げる時代には、単に装備にお金を払うだけでなく、こういうアクションを瞬時にとれる胆力と瞬発力を備える必要もあるのだいうことを、日本人は認識すべきです。
ブリンケン国務長官が訪中をキャンセルしたことは「気球」が中国のスパイ目的である確証を持っている証左といえます。さすがに「民間の研究用」という中国の釈明をはねつけました。ただ、野党共和党からはトランプ前大統領を中心に「撃墜しろ」という批判が高まっています。昨年末のワシントン訪問でも感じた通り米政界にとって中国問題が最大の争点になりつつあります。
▶︎ アメリカ国務省の高官は3日、ブリンケン国務長官が今月予定していた中国への訪問を延期。
国務省高官は3日、記者団に「気球が米領空に存在することは国際法のみならず我が国の主権に対する明確な侵害だ。容認できない」と指摘。「ブリンケン氏が中国を訪れる環境は整っていないとの結論に達した」と述べたそうです。

【気球に関して】
▶︎米紙ニューヨーク・タイムズによると「気球」は中国から米アラスカ州付近を通り、カナダ北西部を経由してモンタナ州へ。
「気球」は民間機の一般的な飛行高度より高い位置を飛行しており、軍が監視を継続しているということです。

▶︎米政府には撃墜すべきだとの意見も出ていた。
しかし「米軍制服組トップ」のミリー統合参謀本部議長ら米軍幹部が残骸が居住地域に落下するリスクがあるため撃墜すべきでないと進言し、見送ったとのこと。

▼気球に関して詳しく▼
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN033LI0T00C23A2000000/
いやに、あっさりと気球について中国が認めた、という印象。
完全な素人考えだが、むしろこの訪中延期に導くためにやったのではないか、と思うくらい(逆にそうでないなら、むしろ今なぜリスクがありうるものを飛ばす?)。

そして、もしそうだとしたときに、認めるようなものをあえて飛ばすほど延期したい理由がなにかあったのか、とさらに邪推の妄想は広がる…
まあ、中国に行かないという判断は気球のせいというよりも、国内で大騒ぎになったから、さすがに今、中国に行くとハチの巣をつつくことになるので行かないだけで、中国の「微笑外交」には答えなければいけないという意識があるのだろう。
・気球ですが、こんなものが他国の空を飛んで良いということになると、敵対関係ないしは緊張関係にある場合にはとてつもなく危険な話となります。何らかの生物学的な兵器の実験すら他国の人間を使って可能ということになる。もしくは通信関連でも大問題で大規模なジャミングをかけてくる可能性もあるわけです。「問題に気が付いて撃墜するまでのほんの数分」で大規模な被害を市街地や軍関係の施設に与えることが可能となることが容易に想定されます。
日本も米国も航空管制している中で気がつくような気はします。

一方で、米国がこうした気球を市街地に影響の無い場所で粉々に撃墜することは割と簡単だった可能性はあり、(東京や仙台などと違い、米国には市民が住まないエリアは割と広大にある。)
撃墜されたからと中国が文句を言うことはあり得なかったであろうことから、外交カードに使ったようには邪推してしまいますね。
過去、戦時中に日本軍が飛ばした風船爆弾も気球型であり、生物兵器などの可能性を米軍は考慮して落着したものを検査したとあることから、今回もその可能性は考慮に入れざるを得ず、撃墜までしない理由はそちらが主要な理由の可能性がありますね。

これ、次に日本上空で目撃されたら、政府の対応は弱腰では済まされませんね。