[北京 31日 ロイター] - 中国国家統計局が31日発表した1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と、前月の47.0から上昇し、景況改善・悪化の分岐点となる50の水準を昨年9月以降初めて上回った。

新型コロナウイルス感染を封じ込める「ゼロコロナ」政策転換後の感染の波が予想より早く収まった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は49.8だった。

また、1月の非製造業PMIは54.4と前月の41.6から上昇。こちらも昨年9月以来の50超え。ただ、春節(旧正月)休暇に伴う季節的な支出の増加に支援された面がある。

製造業と非製造業を合わせた総合PMIは52.9。昨年12月は42.6だった。

ジョーンズ・ラング・ラサールのチーフエコノミスト、ブルース・パン氏はノートで「PMI指標は生産、オペレーション、市場の状態に対する信頼が大幅に改善したことを示している」と指摘。一方、新規輸出受注に関するサブ指数が46.1にとどまっていることが懸念材料だとした。

恒生銀行(中国)のチーフエコノミスト、ダン・ワン氏は「誰もがまだかなり慎重であるため(1月の景況拡大は)少し予想外だ」と指摘。「雇用、在庫、納期というその他の実体指標は全て悪化した。輸出受注が落ち込んだということは、国内の受注が大幅に増えたに違いない」と語った。

小規模企業や沿岸地域により焦点を当てた財新による製造業PMIは2月1日に発表される。アナリスト予想は49.5。昨年12月は49.0だった。