印アダニ氏企業の公募増資、アブダビ王族会社が500億円投資へ
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アダニグループは元来、市場に流通する株式の流動性が低い事で知られている。それが同社株が相対的に高い評価額の理由でありひいては同氏をしてアジア一位の富豪に地位たらしめているというのが一般の見立て。
今回の、中東ロイヤルファミリーからの投資が果たして流動性向上につながるのかと言えば疑問で、おそらく逆、事業会社では無いので何が資本業務提携のようなカチっとしたアジェンダは発表されていないものの、いかにもなんらか両者の旨みを求めた手打ちがあってのストラテジックな投資であろうと推察される。アブダビのIHC(International Holding Company)は、アブダビの政府系投資会社の1つですが、運用資産は9億ドル程度で、ごく小さい規模の投資しかできません。
もし、アブダビ投資庁が乗り出してくるなら、こちらは運用資産が8000億ドルくらいあるので、その気になれば、アダニ財閥が崩壊していくのをかなり支えることができるでしょう。
他に出資者として名前の挙がっているメイバンク・セキュリティーズは、マレーシアの政府系銀行、メイバンクの資産運用部門の子会社です。
先日のヒンデンブルグのレポートを見る限り、アダニ財閥は、マレーシアの政府系投資会社(ナジブ元首相の資金流用でマレーシアの政権交代の大きな原因となった1MDB)に大きく関わっています。
アダニ財閥は、これまでの租税回避地などでの資産運用で、中東やアジア諸国の政府系投資機関と親密になって、持ちつ持たれつの関係にあるはずで、そういったところからの出資を受けて、助けてもらおうということでしょう。