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【真相】「無能な習近平」がなぜ独裁者になれたのか

NewsPicks編集部
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    NCB Lab. 代表

    今の中国は、共産党王朝時代といえるかもしれません。しかし、いつか歴史の転換点が巡ってきます。


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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    「君子は器ならず」と『論語』にありますが、君子というのは、IQが高いとかスキルをたくさん持っている、ということではありません。中国で上に立つ人物は「器」さえあればいいのであり、法律や経済に精通している必要すらありません。「有能」か「無能」かなど、問題にされません。
     日本でも、国会議員に選ばれる人物が支持者に求められるのは、政策通や経済通ではありません。欧米のエリートたちから見ると、英語のコミュニケーションもままならない、黙ってニヤニヤしている老人にしか見えませんが、日本の(地方)有権者にとっては問題ありません。
     習近平国家主席が君子の器かというと、違うでしょうが、ある種の「器」ではあります。専制的な官僚制を行き渡らせ、世界に冠たる中華民族の覇権を疑いもしない、そのことによって、中国共産党に求められる「器」たりえています。

    「士農工商」という言葉は、中国の古典にしばしば登場しますが、儒教の発想です。毛沢東もこの発想でしたが、農こそ国の基であり、「器」を持った士が上に立つことで、万民が安定した社会を享受できます。
     スキルと情報を駆使して財貨で人を操ろうとする「商」は、儒教では蔑まれており、「商」は利用する物であっても、権力を持たせてはならず、適宜刈り取るのが伝統的な中華の統治者の役目です。
     儒教を弾圧した秦では、商人出身の呂不韋という人物が、王をもしのぐような最高権力者の宰相まで昇りつめましたが、これなどは「商」を刈り取らなければ国が乱れる典型的な事例とされます。

    日本は、江戸時代でもそこまで儒教化が身についてはおらず、明治に福沢諭吉が「尚商立国論」なる論説を書き、立国の方針を尚商(「尚武」の武を商に変えたもの)と定めることを訴えた時、広く支持を得ました。
     中国は儒教の本場なので、あれはもうだめです。
     中華の思想からいえば、習近平国家主席が「商」を刈り取り、安定した社会を確立しようとするのは、全く正しいことです。
     中国でも欧米留学経験などを持つ都市部の高所得層には、「改革派」的な価値観を持つ人々も、数千万人はいます。しかし、そういう人たちは、共産党の地方幹部にすらなれません。そういう人物が日本の地方の村議会議員にすら当選できないようなものです。
     10億人以上の中国人が求める「器」は、そういう価値観が想定する欧米式の「有能なエリート」ではありません。


  • 東京大学 中国思想文化学研究室助教

    昨日の記事に引き続き、内容は是非読むべき素晴らしいものですが、タイトルが悪い意味で週刊誌的です。

    習近平氏の学力の低さについては、中国の友人たちから様々な噂話を聞いたことがあります。いずれも真偽は不明ながら、ありそうな話ではありました。
    友人たちは党幹部でも何でもないので、「習近平無能」説はかなり一般的に(しかし言論統制対象なので裏で)語り継がれている話と考えられます。
    そして、本インタビューで語られる習近平の話はあくまでもデズモンド・シャム氏個人の見解であり、上記の噂話以上の内容ではありませんので、「【真相】」と題するほどのものではありません。

    もう一点注意すべきは、記事本文ではなく、儒教の商業抑制的性質について論じたコメントです。
    「士農工商」は『国語』斉語・『管子』小匡篇に出てくる言葉ですが、いずれも職業ごとの集住を説き、それぞれの土地制度・政治制度が異なるべきことを説いたものであり、「商」を抑圧するという内容ではありません(またこれらの制度が実際に行われたと考えられている斉国では商業が大変発達しました)。
    儒教の商業抑制という点でも、古くは孔子の高弟である子貢が大商人でしたし、近い時代でも儒教が隆盛した宋明時代に商工業が発展し、出来の良い宋銭・明銭が流通したように(日本でも宋銭・明銭が価値の確かな通貨とされた)、商業が軽視されたとは考えにくいです。

    段偉紅氏が拘束されたのは2017年、習近平政権の第2期が始まった頃であり、抑圧的な方針を強めた時期です。
    もともと胡錦濤政権時代に「緩めすぎた」と考える向きが強く、そういった意向を受けて登板した習氏が強硬姿勢を取るとは予想されていましたが、2期目からいよいよ強硬さを増しました。
    また、習氏は「共同富裕」を掲げ、資本家に厳しい政治思想の持ち主です。
    もちろんシャム氏の言うように中国共産党自体が独裁へ傾きやすい政治構造であり、習氏が退陣しても「5年、10年とたつうちに、必ず次の独裁者が出現する」のは、その通りだと思います。
    しかし、今回の記事については、あくまでも習近平政権、せいぜい共産党政権の性質として考えるべき問題であり、2000年間の歴史で論じるのはやや解像度がおかしいのではないかと思われます。


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    中国 対外経済貿易大学 国際経済研究院 教授

    習近平国家主席の大きな成果の一つに、「虎もハエもたたく」と進めてきた反腐敗運動によって、過去に横行していた汚職が激減したことが挙げられます。

    運動以前の中国では、あらゆる部門の権力者による汚職が横行していましたし、街中では治安係が「保護費」などの名目で金銭を要求するといった行為が見受けられました。この本に書かれていることはまさにこの時代のことですね。

    私はこの頃から中国で暮らしてきましたが、著者のような「虎」の腐敗に加担する中国人の知り合いはいませんので、詳しいことは直接聞いたことありません。

    しかし、より我々庶民に近い「ハエ」の話はよく聞いたことがあります。当時、飲食店などを経営する複数の友人から、所轄の役人から公然と賄賂を要求される話を聞いた時はショックを受けました。友人の「官の皮をかぶったヤクザ」という言葉が忘れられません。

    ある日本人が「友人に消防署の偉い人がいる」という話をした時、その場にいた中国人が「その人はすごいお金持ちでしょう!」と反応したのですが、最初意味が分かりませんでした。レストランなど商業施設の消防関係の許認可権があるので、賄賂で私腹を肥やせるという意味だと知った時は本当に驚きました。

    この状況が常態化し続ければこの国の発展は長く続かないんじゃないか、と留学生だった当時、感じたことがあります。

    この状況は、「虎もハエもたたく」反腐敗運動で大きく改善しました。賄賂を受け取っていた「虎やハエ」、著者のように腐敗を手助けしていた民間人など、この運動によって人生が一変した人は少なくないと思います。

    しかし、中国の発展を阻害する大きな要因の腐敗問題にメスを入れたのは非常に大きな功績だと思っています。


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