[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控える中、一連の経済指標や強弱入り交じる企業決算を受けて値動きの荒い展開となった。

主要株価3指数がそろって上昇し、テスラの決算を好感した大型株への買いを追い風にナスダック総合が上げを主導した。

この日発表された米経済指標では、需要減速の兆しが出る中でも2022年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)が予想を上回ったほか、労働市場の逼迫が続いていることも示された。

金融市場は来週のFOMCでの25ベーシスポイント(bp)利上げをほぼ織り込み済みだが、見解は一致していない。

JPモルガン・プライベート・バンクのマネジングディレクター、デービッド・カーター氏はこの日の経済指標について「米連邦準備理事会(FRB)が(利上げを)停止するのに十分なほど景気が減速していると考える夢想家から、まだ過熱状態と考える悲観論者まで、誰もに何かを与える内容だった」と指摘。「経済の事実が近く市場の重しとなる可能性がある。今年後半に何が起きるかが最大の不透明感だ」と語った。

業種別ではS&P500の主要11部門のうち主要消費財を除く全部門が上昇。原油高を受けてエネルギーが主導した。

個別銘柄では前日に決算を発表したテスラが11.0%急伸し、S&P総合500種とナスダックを押し上げた。

シェブロンも4.9%高。自社株買いの規模を従来の3倍に拡大すると発表したことが材料視された。

一方、IBMは4.5%下落。前日に発表した決算で2022年のフリーキャッシュフロー(現金収支)が予想を下回り、人員削減などを発表した。

ベッド・バス・アンド・ビヨンドは22.2%急落。JPモルガン・チェースから債務不履行の通知を受けたことを明らかにした。

サウスウエスト航空は3.2%下落。今四半期が赤字となる可能性を警告した。S&P1500航空指数は0.9%安。

今四半期の収入見通しが予想を下回ったマスターカードも1.3%下落した。

同業のビザは引け後の取引で約2%上昇。堅調な個人消費を背景に22年10─12月決算が増収となったことを好感した。

インテルは四半期売上高が予想に届かず、引け後の取引で一時6%下落した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.35対1の比率で上回った。ナスダックでも1.45対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は113億4000万株。直近20営業日の平均は109億3000万株。

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終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33949.41 +205.57 +0.61 33771.66 33953.79 33635.60

前営業日終値 33743.84

ナスダック総合 11512.41 +199.06 +1.76 11458.41 11516.05 11341.19

前営業日終値 11313.36

S&P総合500種 4060.43 +44.21 +1.10 4036.08 4061.57 4013.29

前営業日終値 4016.22

ダウ輸送株20種 14292.19 +0.74 +0.01

ダウ公共株15種 966.74 +4.93 +0.51

フィラデルフィア半導体 2966.60 +47.61 +1.63

VIX指数 18.73 -0.35 -1.83

S&P一般消費財 1125.24 +22.41 +2.03

S&P素材 527.24 +2.54 +0.48

S&P工業 852.73 +4.72 +0.56

S&P主要消費財 764.07 -2.12 -0.28

S&P金融 602.72 +2.97 +0.50

S&P不動産 251.33 +2.73 +1.10

S&Pエネルギー 714.77 +22.99 +3.32

S&Pヘルスケア 1558.72 +2.44 +0.16

S&P通信サービス 181.30 +2.95 +1.65

S&P情報技術 2375.40 +37.73 +1.61

S&P公益事業 350.38 +1.35 +0.39

NYSE出来高 8.18億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27540 + 160 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 27500 + 120 大阪比