列車立ち往生でJR西日本謝罪 降雪想定誤り設備動かさず
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このニュースは、リスクマネジメント的に極めて興味深いニュースです。
JR西日本は、降雪量15センチを超える場合に融雪装置を作動させるという客観的基準を設けていました。このこと自体は乗客を含むJR西日本のステークホルダーとのコミュニケーション上有意義なものです(その基準が乗客に周知されていたかは別)。また、降雪対策には要員や機材の確保、運行計画の変更など、少なからざるコストが必要となります。要員を作業に当たらせるにも、時間的なラグが発生します。これらの要因を無視して「結局降らなかったじゃないか」と社内から非難されるリスクを取りたくないという考えがあったかもしれません。
融雪機器を動作させる降雪量の基準に達する一点の確率ではなく、作業開始となるn時間後以降に基準量以上の雪が降りつもり続ける確率の総和を計算すべきなのですが、確率統計のリテラシーがなければこのような考え方をするのは難しいでしょう。降雪量の時間的な変化から、そのような確率を自動計算してくれるようなシステムがあればと思います。
柔軟な私鉄に比べてマニュアルどおりのJR西日本は、、という批判もありますが、そのような単純な批判が逆にリスクを考慮した意思決定を妨げることになります(少なくともその理屈で尼崎の脱線転覆事故はエクスキューズできません)。現場が安心して業務を実行できるように、そうした批判から現場を守るのが経営者の務めであり、そのためにリスクマネジメントが存在するといえるでしょう。