(ブルームバーグ): サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの投資部門ワエドが、ドローンによる測量などを手掛けるテラドローン(東京都渋谷区)に出資したことが25日までに分かった。ワエドが日本のスタートアップに出資するのは今回が初めて。

テラドローンの関鉄平取締役(33)はブルームバーグの取材で、2億ドル(約260億円)を運用するワエドから18億5000万円の出資を受けることで合意し、年内にサウジに子会社を設立することを明らかにした。今後2-3年で100人規模の現地採用を目指す。

ドローンや「空飛ぶ車」などエアモビリティーの世界市場が2040年に160兆円規模になるとの見通しの中、テラドローンは中東地域でドローンによる石油・ガスのタンクの点検など案件獲得を視野に入れている。サウジアラムコは時価総額で米アップルに続く世界2位。石油に依存したビジネスから脱却するため、テクノロジー分野に進出し、持続可能な成長を目指している。

関氏はインタビューで、「中東マーケットに注目する中、世界的な企業から資金調達ができた」と述べ、サウジアラムコの同投資部門にとっては日本初、アジア初のベンチャー投資となり、テラドローンにとっても海外投資家からの初めての出資になると話した。

サウジアラムコのワエドでマネジングディレクターを務めるファハド・アリーディ氏は、「我々は、多くの産業においてドローンサービスが急速に普及すると予測」、テラドローンはサウジなど中東地域でイノベーションを起こすことができる企業だとコメントした。

テラドローンは電動二輪を手掛けるテラモーターズを母体として16年に設立。日本、オランダ、ベルギー、インドネシアでドローンによる石油ガス、建設現場の測量、点検、空の運行管理を行っている。23年1月期は営業利益、純利益ともに黒字の見通しで、社員数は国内外で186人。株主には三井物産、INPEXなどが名を連ねている。

関氏は、24年以降に新規株式公開(IPO)を目指す考えも明らかにした。今後の成長戦略として米国進出を考えており、そのために企業の合併・買収(M&A)を手掛ける可能性があるとした。

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