ユニクロ「最大4割の賃上げ」、追随できない企業はかなりヤバい理由
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「ファーストリテイリングは好業績を実現しているので賃上げを実現でき、他の企業は難しいという程度の話で済ませてしまっては問題の本質を見誤る。同社が今回思い切った賃上げに踏み切った最大の理由は、従業員に対する利益の還元という面もあるものの、本当の狙いはそこではない(本当の狙いは、高度人材という無形資産の確保である」
確かにな、と思いました。
今後、日本国内の優秀な人材は、海外移住とまではいかないまでも、給与水準の高い、国内の外資系企業への転職が相次ぐのかもしれないですね。政府が企業に求めている給与のアップだが、特に「大幅アップ」となると企業側から「解雇条件の緩和」の話が出てくるでしょう。数年前から経済団体も言い始めていますから。
一方、雇用者側は雇用の安定を諦めてまで給与の大幅アップを求めているとは思いません。
若者も含めて、全年代で「終身雇用や年功序列賃金を支持する人の比率」は上がっていますし、弊社が行った調査でも、新型コロナの流行以降、被雇用者のマインドは「安定志向」に振れています。
以下は(調査年は少し古いですが)労働政策研究・研修機構の調査結果です。
①終身雇用の支持率(2015年、カッコ内は1999年との差)
・20代…87%(+20%)
・30代…88%(+19%)
・40代…89%(+18%)
・50代…88%(+17%)
②年功序列賃金の支持率(2015年、カッコ内は1999年との差)
・20代…73%(+16%)
・30代…73%(+16%)
・40代…74%(+18%)
・50代…76%(+16%)
日本として、賃金と雇用のバランスをどう考えるか、アメリカみたいにしたいのか、日本独自の考え方を議論すべき時期に来たと感じます。