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つまるところ、環境悪化やインフレで生活が苦しいのに芸術にお金をかけているのが許せない!という心理なのではないかと推察しています。しかし、メッセージがあれこれと飛ぶので、イマイチ誰の共感も呼んでいない。ちゃんとメッセージを伝えられるアーティストの方が今回の活動家たちよりもうわてだった、と思わざるを得ません。
美術館での抗議活動において、抗議団体の目的は、彼らの主張をできる限りそのままの形で伝えることである。
一方、アーティストは、彼ら自身何らかの主張を持っていながらも、それがそのまま鑑賞者に伝わることを望むだけではなく、変形して伝わることも許容される。

このことを、主張を受け取る側として考えると、抗議団体の主張は「他人の主張」として受けとられることになるが、アーティストの主張は、「そのアーティストの考え」としてだけでなく、鑑賞者自身の「自分の考え」になってゆく可能性を秘めていると思う。