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いや、流石にこのタイトルは酷い 論文が起業精神を奪うかのような書き方。この人が行ったプログラムに論文がなかったというだけ たしかにアメリカの修士は論文なしが多いけど、それと起業家が育つかどうかを結びつけるのは短絡的

論文も素晴らしいトレーニングです 知識を体形づけてコミニュケーションするのがその本質ですから
記事に書かれている通り、高等教育での学びは手段であり目的ではないとの認識は重要です。欧米の教育は目的志向が高いという点にも同意します。しかし論文がその目的に大きなウエイトを占めるか否かは教育プログラム次第です。その意味でこの記事のタイトルは実態を示していません。

一般に欧米の大学教育過程においても論理的な文章の作成力は重要視されています。文系の過程で比較すると、欧米大学の学部でSeminarを選択した場合の量的水準は日本語換算7万字程度だと思いますが、日本でのこの量は修士論文に相当すると思います。日本の大学は、卒業論文は日本語2万字程度で合格させているところが多く、卒業論文を必修にしていない大学・学部は非常に多くあります。

欧米で論文が必須とされないことが多い代表的な高等教育プログラムはMBAプログラム(専門職大学院の経営学修士)ですが、授業に課されるリーディングの分量は多く、1回の講義に参加するために読まなければならないプレリーディングだけで平均50ページに及びます。授業で出されるレポートは、2単位授業(90分×15回程度)のケースで、標準的には10ページ弱のレポートが3回です。この負荷が各授業で課されるため、文章能力が軽視されている印象はまったくありません。

成績基準も大学・学部により様々で、少なくとも私が米国の経営大学院に留学していた2000年頃の米国においては、ハーバード大学MBAでは成績下位10%には単位を与えないという基準がありました。また、MIT経営大学院は経営学修士課程のMaster of Science学位については、これを取得するためには授業に加え修士論文を必修単位として課していました。MBA学位取得については修士論文は必修とされませんでしたが、ほとんどの学生は修論を選択していました。同大学は全米屈指の起業家輩出校として知られます。

MITでは有能な講師の元での起業実践プログラムがありましたが、MBA課程ですらこれを修了要件(単位の対象)とはしていませんでした(各種活動=アクティビティー扱い)。単純に「論文を書かせなければ起業家が育つ」ことはないと思います。記事タイトルを見て誤解しないことを願います。
インタビューの中にあるこちら↓


「──日本の大学との違いは?

日本の大学では一般的に、文献をたくさん読み理論を学ぶことが中心だと思いますが、スタンフォードでは、学んだことをどう実践していくかに重きが置かれていると感じています。」

学んだことを実践する場としての高等教育が、日本でももっと実践されるようになれば、社会に出てからの行動の仕方や思考もより即戦力あるものになるでしょう。
そのような高校や大学がもっと増えてほしい。そのためには教える側や評価する側が変わっていく必要があります。最近はビジネスを学んだり、実践的な活動をする高校も増えてきているようなので、2人の子供の親としてアンテナを貼っていきたいです
このかたが所属する教育大学院は起業家育成が第一目的ではないが、それでもそうした志向の学生が集まり、CEOなど事業周りのひとたちが教員や客員として集い、知識と精神と実践が育まれる。そのコミュニティがスタンフォードの強み。
手を動かす。それに尽きます。
スタンフォード大学の最終試験で学生の多くが ChatGPT を使っていた
https://stanforddaily.com/2023/01/22/scores-of-stanford-students-used-chatgpt-on-final-exams-survey-suggests/