ネット四天王のすべて_ヌキ

ネット四天王のすべて 特別予告編

ネット四天王最新決算、それぞれの見どころ

2015/1/27
今週28〜30日の朝(日本時間)、Apple、Facebook、Amazon、Googleそれぞれの2014年10-12月期決算が発表される。NewsPicksでは、決算の内容を踏まえた速報記事を順次公開していく。今回は特別予告編として、各社の決算の見どころを紹介する。

Apple:好調のiPhone6シリーズにより、史上最高水準の好決算か

日本時間28日午前7時より、2015年第1四半期の決算が発表される。

最大の見所は、昨年9月から販売が開始されたiPhone6シリーズの売上だ。年末商戦でも好調が伝えられており、iPhone5s・iPhone5cにより過去最高の販売台数5100万台を記録した2014年第1四半期の決算を、どれだけ上回るかが注目される。

一方で、iPadは不調が続いている。2014年第2〜4四半期における同製品の販売台数は、いずれも前年同期を下回った。2010年の販売開始以来、前年度を上回り続けている第1四半期決算で成長が止まれば、製品戦略に転換が迫られるかもしれない。2014年第1四半期に記録した2600万台が、ひとつの指標になる。

Apple買収戦略 20の事実
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Facebook:鈍化するアクティブユーザーの伸びと、予想されるコスト増

日本時間29日午前7時より、2014年第4四半期の決算が発表される。

前回の決算では、増収増益、さらにアクティブユーザー数も増加したものの、株価は時間外取引で10%以上も急落した。考えられる要因のひとつは、MAUの成長が鈍化している点だ。上場以後、売上・アクティブユーザーは右肩上がりの成長を続けているものの、直近2期のMAU成長率は連続して前期を下回っている(2014Q1:+3.9%、2014Q2:+3.2%、2014Q3:+2.5%)。

さらなる懸念点は、コスト増だ。2014年、テック業界最大規模の買収となったWhatsAppほか、Oculus Riftも加えると、今年1年でFacebookの従業員は1200人以上増加している。同社CFOは、前回の決算で「今後、費用が55~75%上昇する」ことを予想しており、投じた買収費用と合わせて、どれだけコストが膨らむかは注目に値する。

Facebook買収戦略 20の事実
 ・ビジュアルレポートで見るFacebook最新決算

Amazon:黒字か赤字かは不透明。ベゾスへの信頼が試される

日本時間30日午前7時より、2014年第4四半期の決算が発表される。

Big4の4社に限って見た際、今回の決算で最もポジティブな結果が期待できるのがAppleだとすれば、最もネガティブな可能性を持つのがAmazonだ。

前回の決算ではアナリスト予想を下回る売上高で、株価は10%以上急落した。同社は、4億3700万ドルの赤字だった前期の結果を踏まえ、第4四半期の営業利益見通しに5億7000万ドルの赤字から4億3000万ドルの黒字という大きな幅を持たせている。年末商戦を踏まえた勝負の決算期でこれだけ不透明な予想をすることは、事業環境が予想しづらい状況に陥っていると言えるだろう。

2014年後期は、同社史上最高額でTwitchを買収したほか、「失敗」とされるFire Phoneシリーズへの投資も強めている。売上高を伸ばし徹底的に投資を進める経営スタイルが引き続き評価されるかどうか、ベゾスへの信頼が試される決算になるだろう。

Amazon買収戦略 20の事実
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Google:モバイル化が進む中で、ペイドクリック数とクリック単価は改善されるか

日本時間30日午前7時30分より、2014年第4四半期の決算が発表される。

Googleの決算で重視される指標に、ペイドクリック数とクリック単価がある。検索連動型広告の伸びを示すペイドクリック数は、これまで前年同期比20〜30%の増加を続けてきたが、前回決算で17%と成長が鈍化した。同社の核となる事業の指標が改善するか、注目される。

また、モバイル化が加速する中、毎期前年比10%前後も下落してきたクリック単価については、前回決算で-2%と落ち込みに歯止めがかかった。モバイル広告は、Facebookと熾烈な争いが続いている。動画広告(YouTube)も含め、自社サイト内から得られる広告収入をどれだけ伸ばせるかが鍵になるだろう。

Google買収戦略 20の事実