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10年物国債の利回りが実勢対比低く抑えられ過ぎて、期間の短いものから長いものへと自然に上がって行くべき『イールドカーブ(利回り曲線)』が歪んで耐えられなくなったのが昨年12月の日銀の政策修正の実相でした。低すぎる10年物国債の利回り上限を0.25%から0.5%に引き上げ、他の年限の国債を大量に買って利回りを引き下げ(≒国債価格を買い支え)、イールドカーブを正常化して金融市場を安定させ金融機能を強化するというのがその時の日銀の説明です。しかし、日銀がどのような説明をしようとも、イールドカーブに歪みがある限り、そして日銀が白旗を上げるかの如く突然の政策変更をした以上、攻め立て続けて稼いだ投機家が矛を納めるはずがありません。12月の政策修正は、それまで指標として来た10年物国債のみならず、それ以外の年限の国債まで操作して金利を更に歪めるとの宣言に等しいですからね・・・
日銀を打ち負かした投機家が嵩に掛かって日銀を攻め立てて、イールドカーブ全体が上方シフト(≒金利上昇)すると同時に歪みも強まっているのが直近の現象です。市場の利回りが3日連続で日銀が定める上限を超えたということですが、日銀が無条件で買う値段より安い値段(≒高い利回り)で国債を売らざるを得ない事態があるわけで、こうした雰囲気が常態化すると財務省が発行する国債の落札利回りが0.5%を上回る、つまり高い利回りを提供しないと国債が発行でき成る可能性だって出てきます。日銀が0.5%に拘って無制限に国債を買うなら、落札した国債を右から左に日銀に持ち込むだけで濡れ手に泡で儲かる異常事態が出現します。
市場で決まるべき長期金利を日銀が操作するのは世界の中央銀行が忌避する禁じ手です。異常な政策は異常な結果を招くと言い続けて来ましたが、禁じ手に手を出し続けてこうした事態を招いた日銀は、どのような答えを出すものか。次なる打ち手と市場の反応が気掛かりです。日本の未来のために、日銀が市場に再び打ち負かされることが無いよう念じます。(・・;ウーン
17日の債券市場も、長期金利が0.505%に上昇。日本銀行によるイールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)政策の許容変動幅の上限0.50%を13、16日に続いて超えています。
13日の記事もご参考です
「長期金利、日銀の上限超える 一時0.545%に上昇」(日本経済新聞、1月13日)
https://newspicks.com/news/7995785