日銀、大規模緩和の副作用点検へ…年末の政策修正後も市場金利にゆがみ

読売新聞
【読売新聞】 日本銀行は17、18日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検する。昨年末の政策修正後も市場金利にゆがみがあるためだ。悪影響を減らして緩和的な金融環境を維持し、物価高の下での投資や消費を支える。 債券
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世界の中央銀行が禁じ手として手を出さない株や不動産を購入する、市場で決まるべき長期金利をコントロールする、といったことを始めて長く続ければ、日本経済のあちこちに歪が溜まるのは当然です。世界第3位の経済規模と厚い国債市場を背景に、歪を突く投機家を撃退し続けて来た日銀ですが、昨年12月、ついに歪に耐え切れず政策修正を余儀なくされました。
歪が生じて相対的に低くなり過ぎた10年物国債金利の上限を引き上げ、それ以外の年限の国債を大量に買って金利を下げ、イールドカーブを滑らかにして金融機能を維持し政策の持続性を高めると説明した日銀ですが、歪を突く投機家に打ち負かされ大儲けさせたことが明らかである以上、投機筋がそんな説明を信じて大人しくなるはずがありません。それが証拠に修正以降も財務省の国債入札で落札金利が上限の0.5%に達して落札者が右から左に国債を持ち込めば濡れ手に泡で儲かりかねない状況が生まれていますし、市中の10年物金利があっと言う間に上限の0.5%に張り付いて、日銀がせっせと買っているにも拘わらず他年限の金利に上昇圧力が掛かって歪みは消えず、歪みを伴ったままイールドカーブ全般が上昇しているのです。市場に任せれば高くて然るべき長期金利を人為的に抑え込み、薄くなった国債市場で日銀が足元を見られているのですから当然の成り行きかと思います。
政府が国債を発行して財政支出を拡張し、日銀がその国債を買って政府を支える構図は、日本がデフレで低成長、かつ経常収支が黒字を保って日本経済が信頼を保っている間しか成り立ちません。低金利を良いことに政府が巨額の赤字と借金を抱え、日銀が低金利で発行された国債の半分以上を抱え、円安で貿易赤字が膨らんでインフレ懸念が高まり経常収支の先行きが心配されるなか、政策の効果と副作用を検証するのは当然です。
我が国は既に『金利を上げれば問題が直ぐ表面化する、このまま緩和を続ければ水面下でリスクが積み上がり続ける』という二律背反に陥っています。問題を表面化させて非難を浴びることを怖れれば、政府も日銀も出口のリスクが高まることに目を瞑ってこのまま進むほかありません。そういう中で日銀が自ら検証しても、出て来る答えは凡そ想像がつくところじゃないのかな・・・ 余程大きな問題が起きない限り、副作用を取り上げて大きな政策変更が為されることはないでしょう、たぶん (・・;
脱アベノミクスの地ならしとならなければいいのですが。
日銀による国債購入は量を増さざるを得ない状況に追い込まれていますし、見直しは必須だと思います。
日銀総裁の変更を数ヶ月後に控える中、黒田総裁の采配に注目したいところです。
黒田総裁が述べていた金融緩和の継続の円滑化のためには検証はなされるべきでしょうね
どん詰まりましたとでも認めるのでしょうか?
日銀保有の日本国債はどうする?バランスシートは?
日本銀行は17、18日の金融政策決定会合で、債券市場における金利の形成や、短期金利の状況を確認する、とのこと。必要な場合は追加の政策修正を行う、と読売新聞が報じています。