「英語力を」保護者の需要に応え、インターナショナルスクール続々…公立校と掛け持ちも
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注目のコメント
本記事で、コメントをしました村田です。
記事では、インターと公立にダブルで在籍する日本人生徒の課題を提起。
ダブルなど保護者の母語も日本語だけとは限らず、家庭と学びの言語も課題です。
二重国籍や母語が日本語以外のケースもあります。
文科省のカリキュラム特例校制度を活用することで、英語による授業ができます。
事例として、
広島県にある小学校の神石インターナショナルスクール
千葉県にある小学校の幕張インターナショナルスクール
群馬県にある幼小中高のぐんま国際アカデミー
長野県にあるUWC ISAK Japan
沖縄県の幼小中の沖縄アミークスインターナショナルスクール
愛知県の高校の国際高等学校です。
私立学校にとって、英語で文科省の学習指導要領の読み替えを教育委員会と話し合い、私学審議会に申請することができます。
根回しや学習指導要領の読み替えは、手間がかかりますが、実は地域によっては、ブルーオーシャンの領域です。
今月末には、都内の私立小学校が上記の流れで新たなコースを公表します。
インターナショナルスクールが果たす外国人のための教育インフラと英語でも学びたい日本人のニーズの受け皿は、まだまだ伸びしろがあります。
私立小学校、中学校は、インターナショナルコースを立ち上げると一気に人気になります。
背景には、英語で学ぶ幼児園のプリスクールは全国で800園以上あり、日本人のご家庭が英語と日本語で学べる小学校を探しているからです。
日本の幼稚園と保育園など幼児施設数の2%が英語で学ぶプリスクールです。
保護者は、子どもの人生全体から逆算し、英語で学ぶプリスクールを選び、インターナショナルスクールまたは英語でも学べる小中高を探し続けています。
インターナショナルスクールの義務教育の課題は、実は私学が先駆的な取り組みとして解決できる部分も多いと考えられます。ハロウやラグビーといった名門インターの日本進出は、日本人だけでなく中国など海外諸国の富裕層をターゲットにしています。
そういった観点で見てみると、年間の学費が寮費も含んで1,000万というのは、彼らにとってそこまで高額ではありません。
と同時に、私が子供の頃は日本のエリート層というと、名門私立を目指すパターンが圧倒的に多かったと思いますが、最近はインターナショナルスクールに入れたいと考えている親が増えていると感じます。
もちろん、親子で海外留学というのも選択肢としてはあると思うのですが、共働きの家庭も増えていますので、仕事を続けながらも子供には英語をきちんと学ばせたいと考えるのは自然な流れだと私は思います。日本で小中高の卒業資格を得られるのは、学習指導要領で決まっている科目を決まった時間数授業する学校、いわゆる「1条校」だけです。学校教育法で決まっています。
多少の融通はききますが(たとえばキリスト教系の学校で週1時間だけ聖書の時間があるとか)、公立であれ私立であれ、科目自体はほとんど同じです。
教員には教員免許が求められます。教員免許もない人間が独自の英語中心の授業をしたところで、それは日本の法律でいう学校には該当しません。高卒資格も得られないし、大学受験もできない場合が多いです。
この問題は、長年あることで、主に韓国、朝鮮学校の問題でした。朝鮮語による独自カリキュラムの朝鮮学校などだと、日本の高卒とは認められず、大学受験ができない、という問題がありました。大学の裁量で受験資格を認める、ということもありましたが。
日本人ながら子どもをインターナショナル・スクールに通わせたい、というのが増えたのは、ごく近年のことです。
現在は、中国人学校が増加中で、ネパール人学校やインド人学校などもできています。
中国やインド、米国などの大学を目指す、というのなら、日本の高卒資格の有無はそれほど問題になりませんが、実際問題として日本の大学しか選択肢たりえない、という場合も多いです。
1条校以外の卒業者に大学受験資格を認めるか、というのは、今後も検討される必要が大きくなっていくでしょう。
留学生や帰国子女などと同じ扱いで、そちらの枠で受験してもらう、というやり方もあるでしょう。どのみち、その大学の授業で必要になる学力が備わっているか、ということは問題になりますが。