[5日 ロイター] - 米生活雑貨販売ベッド・バス・アンド・ビヨンドが数週間内に破産法の適用を申請する準備を進めていることが、事情に詳しい関係者の話で分かった。インターネット通販大手などとの競争に押され売上高低迷が続いている。

同社は約15億ドルの社債の利払い期限を2月1日に迎えるが、現金を温存するために支払いを見送る方向で検討しているという。その後30日の猶予期間も支払いができなければ正式なデフォルト(債務不履行)となる。

株価は5日の取引を30%安の1.69ドルで終了。同社はこの日、売上高低迷や資金繰り悪化、負債拡大に対処するため、破産申請を含む戦略的選択肢を模索していると明らかにした。

規制当局への提出文書で、継続企業としての存続能力に著しい疑問があるとし、債務再編や借り換えなども検討するとした。

経営難にある小売業者が年末商戦期に一定の現金収入を確保してから破産法の適用を申請することはよくある。

同社は第3・四半期(9━11月)の売上高が33%減少し、3億8550万ドルの損失を計上する見通しとした。10日に正式な決算を発表する。

ベッド・バス株は「ミーム株」として脚光を浴び、昨年は一時400%超値上がり。しかし、主要株主で「物言う株主」のライアン・コーエン氏による持ち株売却などにより、株価は急落した。

同社は昨年9月、不採算事業の立て直し策発表。その後、最高財務責任者(CFO)が転落死し、自殺と断定されている。

調査会社グローバルデータのアナリスト、ニール・サンダース氏は「昨年打ち出した立て直し計画は機能していない。率直に言って事業は悪い方向に急速に進んでおり、破綻に行き着く可能性が最も高い」と述べた。