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調味料国内大手。アミノ酸技術を核に食品事業、アミノサイエンス事業を展開。先端バイオ・ファイン技術力にも強みをもつ。食品事業中心に海外事業を拡大。アメリカのメディカルフード市場にも参入。
時価総額
2.94 兆円
業績
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ポイントはここにありますね。
「1990年代にコンピューター市場が拡大しはじめたとき、ある電子機器メーカーから回路基板用にフィルム状絶縁材料がほしいという依頼を受けたと、味の素アミノサイエンス事業本部の押村英子氏は語る。」
確かにできてしまえば技術的には関連性はあると言えますが、出来るまではとても大変だと思います。
加えて、こうしたおそらく既存顧客ではない顧客からの要望に対して、資源配分をして開発ができたのはなかなかどの会社でもできる話ではないと思います。
つまり、事業機会を拾うセンサーが機能している、それに対する技術基盤と開発支援体制がある、事業化の判断ができる(投資できる)、ということが相まって実現した事例だと思います。
富士フィルムが、写真フィルムから化粧品や医薬品事業に転換していったケースを思い出します。
既存事業が強いうちにこうしたトライを進めることは難しいこと。
そして、既存事業が強いうちでないと、なかなかうまくいかないトライでもありますね。
味の素は、その他独自のアミノ酸技術を活かしたサステナビリティ領域の取り組みとして、化粧品などに含まれるマイクロプラスチックビーズに代わる生分解性ビーズの開発や、家畜飼料に足りないアミノ酸を補ったうえで畜産業の窒素排出量を削減し、水や土壌の汚染や温室効果ガスを減らす事業を行っており、注目してしています。
でも1942年からファンクショナルマテリアルズの事業部門があったというのも凄い。
そして、「味の素」の主成分であるグルタミン酸ナトリウム(MSG)の製造工程と、ABFの製造工程が、たまたま重なっていた。』
ポートフォリオマネジメントにおいて、主力事業とは全く別分野の成長事業を持っている事は重要で、日本のトップ企業達はそういう面でどこも本当にすごい。
また、全く別分野か、といえば、味の素の調味料事業と半導体事業の製造過程が重なっている、という部分でしっかり事業ごとのシナジーが埋めている。
多角化においても、事業のシナジーが大事だということがよくわかる。
先行企業がフィルムの開発に苦戦している現状があって、味の素の製品を理解している技術者がいたからではあるけど。
先入観無くそこの可能性に気付ける、視野の広さもあったのかな。