今日のオリジナル番組


詳細を確認
どこでも栽培可能!?「農業イノベーション」
本日配信
40Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
既に配信したレポートでも触れましたが、今回の議事要旨は、FOMCが今後は二つのリスク(不十分な利上げによるインフレの長期化と過度な利上げによる経済活動の不必要な減速)の双方を意識して柔軟に政策を運営するという方針を打ち出しています。

その一方で、記事にもあるように、FOMCメンバーの全員が政策金利の予想パスを引き上げたとか、本年中の利下げを予想するメンバーは誰もいないとか、FOMCの政策反応関数の誤解による金融環境の非合理な緩和は困るといった点も明示的に記載しています。

米国市場の反応を見ると、後者のメッセージがより強く伝わっていることが推察されます。
最近しばしば引き合いに出される1970年代初めから1980年代初頭まで続くインフレは、勃発当初のニクソン政権が、景気を重視する余りFRBの金融引き締めに批判的だったことが遠因であるとも言われます。任命権を持つ政権の圧力が強ければ、FRBは柔軟に動くことが出来ません。80年代初頭に急速な引き締めを実施してインフレを抑え、米国のその後の成長に資した故ボルカーFRB議長は今では一種の”英雄”ですが、米国にリセッションを齎しメキシコを皮切りに中南米諸国を次々破綻させるに至った極端な引き締めに、当時は強い批判の声もありました。しかし引き締め当初のカーター政権は、これを容認したのです。あの自由度がなければ結果はたぶん違うものになっていたでしょう。
当時とは状況が異なりますし必ずしも政権を意識しているわけではないのでしょうが、FRBが政策の柔軟性を望むのは、なんだか分かるような気がします f(^^;
2%という物価目標は強くアピールしているので、インフレは鈍化しているとはいえ、しばらく引き締め状態が続くのではないかと思います。
12/13-14のFOMC議事要旨からは、「インフレ抑制に向けた利上げを継続しつつも経済成長へのリスクを限定的とする方法で進められるよう、全ての参加者が積極的な利上げペースを緩める見解で一致していた」ことがわかったとのこと。また、「引き続き予想以上に上昇する恐れのあるインフレ制御に注力する姿勢と、金融市場においてFRBのインフレ抑制に向けた取り組みが後退しているという「誤解」が生じることへの懸念が示された」とも。
2月と3月合わせて50bpから100bpの幅があるとして、メインシナリオは2月50bp3月25bpでしょうか。3月で25bpであればそれ以降は利上げなし(その時点の政策金利がターミナルレートになる)の可能性が高いと思います
いずれにせよ突発的な何かがない限りこの幅に収まるでしょう。
また先のことは誰にも分かりませんので、年内利下げなしというコンセンサスも年後半で変わる可能性もあります
欧州のインフレが少し鈍化してきてもいますので、峠は越えた感覚はありますね