IMF、世界経済「厳しい年に」 成長率見通し引き下げか
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IMFにはIMFの役割と視点があり、IMFの役割は、債務が膨らんで財政が破綻しそうな国に、数百億ドル単位の融資をすることです。
米国や日本などの先進国はそのための基金(=国際通貨基金、IMF)に拠出する立場です。
IMFが気にしなければならないのは、
・今年はどの国にいくら融資しなければならないか
・先進国や中国は、途上国の債務を棒引きしてくれないか(そうなれば融資額の必要度が減る)
ということです。
米国や中国、EUの景気と財政が厳しければ、途上国の債務棒引きはむずかしくなります。そもそも、途上国の景気と通貨も下落します。これはIMFの業務からいえば、由々しい事態です。
2022年は、ウクライナへの融資も大きかったし、スリランカが破綻し、年末にはガーナも破綻しました。あまりニュースになりませんでしたが、エジプトへの融資で破綻を防ぐ、というのも大きな事案でした。
2023年は、引き続きウクライナへの融資は必要で、パキスタンへの融資という案件も出てきていて、このうえ、ケニアとかラオスとかレバノンとか、さらにアフリカと中南米でいくつかの国がデフォルト寸前といったことになれば、IMFとしては「厳しい年」といわざるをえません。更に悪化する見通しとなるとどの程度か。2023年の世界の成長率予測は時を経る毎に下方修正している。直近の調整度合いで0.2%下落程度だから2.5%か?適当です(^_^;)
2021 2022 2023
世界 6.0% 3.2% 2.7% → ?.?%
米国 5.7% 1.6% 1.0%
欧州 5.2% 3.1% 0.5%
中国 8.1% 3.2% 4.4%
日本 1.7% 1.7% 1.6%
2021 2022 2023
世界2022年1月 5.9% 4.4% 3.8%
世界2022年4月 6.1% 3.6% 3.6%
世界2022年7月 6.1% 3.2% 2.9%
世界2022年10月 6.0% 3.2% 2.7% → ?.?%
https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2022/10/11/world-economic-outlook-october-2022