長期金利の許容変動幅拡大は「利上げではない」=日銀総裁
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本当に金利が変動する世界になれば、市場機能は金融ムラの問題だけでなく、家計や企業にとっても極めて重要になることはユーロ圏の経験からも明らかです。
それでも、いきなり市場機能と言われても、一般的にはピンとこないことも否定できませんし、この点自体が長期にわたる金利の低位安定の副作用と言えるのかもしれません。
個人的には、黒田総裁が途中から言及したように、インフレ期待が上昇したので、実質金利の低下を通じて金融緩和効果はむしろ強まっているという説明の方が良かったようにも思います。だから、少しは副作用の抑制にも目を向けてもいいですよねというロジックです。
それでも、実質金利の水準は具体的にどの程度なのかといった点で水掛け論に陥るリスクもあり、いずれにしても分かりやすい説明は難しかったということになりそうです。何故今なのか?50bpに接近したらまたやるのか?など気になる論点は多数ありますが、やはり今なら外人も休暇に入っておりノイズが少ないという読みはあったかもしれません。本当にそう思った通りになるかはこれから分かる話ですが。