日銀、事実上の利上げ 緩和縮小、上限0.5%に
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長期金利の上限引き上げの一方、短期金利は据え置くことで、総裁の体面を保ったような印象です。この決断が春に出来ていれば、今次局面での150円の円安は無かったように考えます。
今更感がありますし、全会一致となると、これまで緩和一辺倒の主張をされてきた委員は考え方をなぜ変えたのでしょうか。逆バズーカです。
もっと正直に言えば、結局は為替が金融政策のあり方にかなり左右されるという当たり前の事実を知らしめるきっかけになったのでしょう。国債取引が市場で成立しない日が増えたり財務省が行う国債発行の落札価格が金利上限の0.25%に達する日が散発的に出たりするのみならず、遂に、落札された国債が市場を通さず右から左に日銀に持ち込まれる異常事態が12月1日に起きました。
償還目処の立たない巨額の国債発行が容認されるのは、国債を購入する民間が自ら節約してカネを政府に渡しているので日本全体として生産と費消のバランスが取れていると少なくとも数字的に言えているからで、政府が発行した国債が市場に滞留することなく右から左に日銀に持ち込まれるとなると、先進諸国が明確に禁じ手とする財政ファイナンスそのものです。これまでの黒田総裁等の発言に照らすと如何にも唐突な動きですが、そうした事情があって、流石の日銀も動かざるを得なかったということじゃないのかな・・ 市場に追い詰められて行ったように見える変更のやり方に、些か危うさを感じないでもありません (・・;この手の決定は利上げだ(だからやらない)という説明だったと記憶しますから、あくまで債券市場の機能不全に対する技術的な対応etcといった説明をするのでしょうか。それに応じて為替も戻す可能性がありそうです。