[リマ 14日 ロイター] - ペルー政府は14日、カスティジョ前大統領罷免を受けて抗議デモが各地で拡大する中、30日間の非常事態を宣言した。

ペルーでは、議会が7日にカスティジョ氏を罷免した後、混乱が続いている。デモ参加者の一部は、新大統領に就任したボルアルテ氏の辞任や新憲法の制定、議会の解散を要求し、公共施設を放火、警察署を襲撃、高速道路を封鎖するなどの事態に発展している。

ボルアルテ氏は、記者団に対して「暴力があれば対話はできない」と述べ、和平を呼びかけた。

また、大統領選挙をさらに前倒しして2023年12月に実施する可能性を示した。選挙はカスティジョの任期が終了する26年に予定されているが、ボルアルテ氏は12日に24年4月に前倒しするための法案を提出した。その後も各地で抗議活動が続いていることから、さらに前倒ししたい考え。

南米の左派政権の指導者らは、カスティジョ氏を支持する考えを示している。メキシコのロペス・オブラドール大統領は13日、カスティジョ氏の罷免を批判。「カスティジョ氏を選出した民意は、尊重されるべきだ。民主的に選ばれており、追放はできない」と述べた。