ポスドク起用、2割控除 「人への投資」大企業減税―政府・与党
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「ポスドク」を誤解している人が多い。
ポスドクとは、博士号取得者で、任期制(多くは非正規ないし短期)の職に居るものをいうのでは?
だから、ポスドクの研究者なんて、普通の企業では考え難い。
この税制が、身分の不安定な「ポスドク」を産み出す手助けにかえってなるおそれがある、
税金控除の対象となる人件費の範囲をよく確かめた方がよい。
注目のコメント
「大企業が博士号を取得した研究者「ポスドク」」に対する対策。
ちょっと表現が微妙なので、誤解のないように少しだけ言葉を追加します。博士取得後、大学や企業(企業も入りますよ!)などでプロパーではなく数年単位の比較的短期の間研究員をする制度のことを、ポストドクター(博士をとったあと、と言う意味)と言います。略して、ポスドクなのです。
海外では特に所属組織を変えて武者修行をしたり新しい人脈を作ったりすることができる制度として活用されます。決して博士人材を安く雇用するための制度ではありません。研究者本人にしても、いきなり責任のある職務を得るのではなく、自由に研究ができ、その間に成果をためて新天地を狙う猶予期間とすることもできます。
問題なのはポスドクの行き先ではなく、博士号を取得した人材全体について活躍の場が少ないこと。なので、ポスドクに限らず博士人材について考えるべきです。
企業の方はよく「博士号を持つ人は専門性が狭すぎて使い物にならない」とご発言をされるのですが、何らかの理由でその企業が使いこなせていない可能性を考えたほうが良い場合もあるかもしれません。とはいいつつ、いまは少なくともAIの分野は博士人材は引く手あまたです。研究や開発能力を上げれば上げるほど、専門能力を身につければつけるほど、就職に苦労するという図式を崩さない限り、人的資本や人的投資と言っても空しいばかり。
企業がまっさらな若者を囲い込んで好きなように教育する、だから高等教育には何も求めなくて良いという時代はもう終わっているのですが、残滓はそこかしこに残っていますね。