【先駆】買い物中の絶妙広告、九州発「トライアル」の秘策
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小売チェーンの中ではデジタル化で抜きん出た存在であり、また過去20年で売上規模を30倍へと成長させて来たトライアルのデジタルトランスフォーメーションに関するものです。
永田さんは創業家の社長さんで、同じ代表である亀田さんはCFO的立場で日々この領域のイノベーションに取り組まれています。亀田さんには今年私がインタビューしましたので、合わせてお読みいただくと、立体的に内容がわかるかと思います(下にリンクをつけました)。
内製化をする事のメリットは、独自性のある事業やサービスの開発を素早くできる点にあります。記事中にあるように、コンサルでは実現できない、まさに独自な取り組みに繋がるわけです。
ただし、各社同様の変革をするには、実現するための組織能力を備えなければならないので一朝一夕には行きません。
これを少し一般化して考えると、仮に時間を短縮するために、他の企業が部分的に外注したとしても、実行する中で見つかる機会や問題などについては、独自に掘り下げる力を備えておかなければ、身のある変革はできないでしょう。
短期的には時間がかかるが、長期の合理性のために地道に取り組めるかどうか、という問題がここにあります。
とはいえ、単に皆がトライアルのようにデジタル投資をすればいい、という訳でもないと思います。
祖業はソフト開発の会社であったということは確かにトライアルの特徴ですが、各社それぞれ独自の祖業なり視点なりからのコンピタンスはあるはずです。だとするならば、それをどう変革に活かすか、という視点こそが大事ではないかと思います。ある種の偏りはトライアルにも別な視点からはあるでしょうから、それぞれの偏りをコンピタンスへと変える文脈づくりこそが、変革における経営上の大事な視点だと言えます。
前編
「顧客の課題を“仕入れ”、企業変革に活かす──トライアルHD亀田社長と宇田川准教授が語る、思想と実装」
https://bizzine.jp/article/detail/7118
後編
「社会的正義を意思決定の軸にする変革リーダーの役割──失敗を許容し挑戦を生むトライアルの組織文化とは」
https://bizzine.jp/article/detail/7119買い物カートが、すごいんです。
小売大手が続々と始める「広告ビジネス」の特集2日目は、福岡地盤のディスカウントストア、トライアルホールディングスです。
AIカメラやスマートショッピングカート、無人店舗など、小売業界でも注目されているので、すでにご存じの方も多いと思います。が、広告文脈では意外と知られていないかもしれません。
創業家出身でHD傘下のRetail AIでCEOを務める永田さんに、小売りが広告事業を始める意味について、興味深い持論を展開していただきました。カート開発の裏話、示唆にあふれています。月間利用者数200万人、レジ待ち時間20%減
と考えると、時間を生み出す有意義なサービスですね。
個人的には、クーポンを出すなら最初から下げてよと思うことが多いのですが、レジ待ちの時間が短くなるのはありがたいことです。
行列がなくなる(減る)ということには、意義を感じます。