【牧野正幸】日本の低い給料とSaaSの乱立は「関係」がある
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これは日本の大企業が好きそうな。要するに日本の大企業の購買部門には発注者リテラシーの高い人がいないんですよね。だから自社に必要な機能を要件定義できないしコスト見積もりもできない。SaaSツールがイケてる!と思ってもERPとの連携を定義できないので、社内で稟議を通せない。
さすが牧野さんの慧眼。
"各種SaaSをつなげて、ERPのように使えるプラットフォーム構想を発表"日本の給料が安い──と言われて久しいです。ただ、牧野さんの話を聞くと、もしかすると「日本は基本給が安い」という仮説もあるかもしれません。
衝撃だったのは、「●●手当」を作ることで、ある種、無駄な仕事をしているということが広がっているとしたら、こんなに生産性の低い話はないなと思います。これまでNewsPicksで100万回くらい書いていますが、私はサイゼリヤが大好きだし、ジョナサンで5年アルバイトをしたこともあり、今でもファミレスが大好きです。
でも、本当にうまいパスタを食べようと思ったらパスタ専門店に行きます。
人事の言葉でいうと、スペシャリストとゼネラリスト。
いまHRテック界隈は群雄割拠、専門領域に特化した新しいプロダクトがバシバシ出てきています。領域特化、スペシャリストタイプのプロダクトです。
領域特化のプロダクトが色々出てくる現状は、バックオフィスの業務が煩雑であることの裏返しでもあります。Excelで頑張って無理くりやっていたことも「その領域に特化した専門SaaS」が出てきています。たとえば休業者の管理、人事考課、異動シミュレーションなど。
煩雑さについて例を上げると、記事にもある通勤手当。ほとんどの大企業では以下のようにチェックをしています。
・自宅から会社に通勤する場合の、経路の妥当性
→たとえば東池袋から飯田橋が妥当なのに、池袋から飯田橋で購入しているなどの不正をするケースがある
・経済的合理性の確認
→これは非常に難しい問題。例えばAルートは乗り換えが目の前のホームだが、総額として少し高い。Bルートは歩く乗り換えが発生するが、トータルで安い場合。「経済的かつ合理的」というルールを設けている会社が多いものの、判断基準は曖昧なので、それを「合理的の範囲だからOK」とするのか、は人の目でチェックをしている。ちなみに厳密にルールを設けている会社もあり、「乗り換えでロスする時間と金額」で基準を作ってOKの範囲を決めているケースも。
・現在情報の確認
これまで片道1時間かけて通っていた人が、徒歩圏内に引っ越した。その時に遅滞なく「徒歩圏内に引っ越したので、今月から交通費は振り込まないでください!」と申請するでしょうか。悪質なケースでは月数万円の交通費を何年ももらい続けている事例もあります。
・車の場合は地図で距離を確認したり。
ここまで読んだ方は「おいおい安東、そんな細かいことを言ってるから日本は云々」と言いたくなるかもしれませんが、数千、数万の従業員がいる会社では金額も膨れるし何より統制の面でも必要性は高いです。(まあ、記事にもあるように通勤手当そのものを止めたら良いじゃんと、私も思ってますよ)
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