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ウルグアイがTPP加入申請 メルコスル加盟国は反発:時事ドットコム

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  • 専修大学・経済学部(国際経済) 専任教員

    これはメルコスールという「関税同盟CU」の性質を理解しないと何故加盟国が反発するのか、というのは理解できないことになる。関税同盟CUはメルコスールの他にもEU等が有名な例として挙がるが、関税同盟CUは(合意要求が高めのFTAである)CPTPP(今の、USAが抜けたあとのTPP)などの自由貿易協定FTAと違い、加盟国全てへ影響が出るからである。
    通常、自由貿易協定FTA(や経済連携協定EPA)は、合意した加盟国間の関税を原則0にするが、非加盟国への対応は各国に任されている。だから同じRCEPという緩めのFTAに加盟している日本と中国大陸については、RCEP合意前に抜けたインドとの対応が異なる。日印EPAは結ばれているが中印FTAは交渉中のままである。RCEP交渉でも中印の合意が困難だったからインドが抜けたこともあり、早期実現は難しいだろう。そうすると日本からインドへは原則無関税となるが、中国大陸からインドではそうはならない。
    これに対して関税同盟CUとは加盟国間の関税(原則)0に加えて「域外共通関税」というルールが付く。例えば東南アジアのラオスは関税同盟の1つであるEUとはFTAを結んでいないが、ラオスからドイツに輸出してもフランスに輸出してもイタリアに輸出しても、EU加盟国のどこから入れてもその関税率は同じにしないといけない。その意味では関税同盟は貿易上の1つの国のような位置付けであり、実際にドイツなどEU加盟国ではEU加盟国内での貿易に対して税関を通す必要はない。
    だからこそ、関税同盟CUは加盟国が単独で非加盟国とFTA等を結ぶことが許されず、その関税同盟全体と結ぶことになる。実際に日本もドイツ単独とのFTA等は交渉すらなく、EU全体とEPAを結んでいる。
    メルコスールにどれだけ例外があるかは別にして、メルコスールが関税同盟である以上、加盟国たるウルグアイがCPTPPに入れば、ウルグアイ単独ではなく残りのメルコスール構成国全てが同じ関税率をCPTPP構成国に設定する必要がある。勿論ウルグアイが勝手にそんなところで合意されてもらっても困る面もあり、残りの加盟国として合わせるのが無理な場合はBrexitのようにウルグアイをメルコスールという関税同盟から外さないといけなくなる。
    こうした点があるので、関税同盟構成国が勝手に他のFTAに入るなんてことはできないのである。


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