• 特集
  • 番組
  • トピックス
  • 学び
プレミアムを無料で体験

【図解】イランで2ヶ月間、デモが続いているのを知っていますか

NewsPicks編集部
290
Picks
このまま本文を読む
本文を読む

コメント


のアイコン

注目のコメント

  • badge
    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    イランの革命防衛隊は、11月14日以降に複数回、イラク北部のクルド人地域に弾道ミサイルを撃ちこんでいます。砲撃は、連日行っています。
    https://www.jpost.com/breaking-news/article-722318
     また、11月15日には、オマーン沖で、イスラエル企業が所有するタンカーが、イランの自爆ドローンによる攻撃を受けています。
    https://www.jpost.com/middle-east/article-723171
     これらの攻撃は、「イラン国内の抗議行動は、イスラエルと米国とサウディアラビアの扇動工作によるものである(イラク北部にその扇動拠点がある)」という公式見解に沿ったものです。
     ロシア政府が、「ウクライナはNATOに支援されてロシアを核攻撃しようとしていた(だからロシア軍が侵攻しなければならなかった)」と主張しているのとよく似ています。
     このての体制は、政府の失政を認めたがらず、「~による陰謀」として、責任転嫁するのが常習化します。責任転嫁に信憑性を持たせたいがために、他国を攻撃したりもします。

    実態としては、イラン政府(というよりも、特に経済と外交の実権を握る革命防衛隊)の軍事偏重(北朝鮮の「先軍政治」のようなもので、ミサイル、ドローン、それに核開発への予算の集中も含みます)、市場経済の機能不全(革命防衛隊などの特権層による独占)、対外介入へのめりこんでいること(シリア、イラク、イエメン、レバノンなど)、これらが合わさって、経済的に前向きな展望が全く開けません。
     インフレ、そして特に若い世代の(77%ともいわれる)失業率は悪化し続けています。
    https://www.mei.edu/publications/economic-backdrop-irans-protests

    ロシア、イラン、北朝鮮は、今や同盟関係にあり、いずれも経済的に中国への依存を深めています。
     北朝鮮の体制を民衆のデモで倒すことができないのと同様に、イランの体制をデモで倒すことはできないでしょう。
     ただし、頼みの綱である中国の経済的不調が深刻化していけば、これらの国も打撃を受けます。
     イランの最も重要な同盟国であるロシアが敗戦して崩壊すれば、これも打撃になります。
     イランで本格的に体制が揺れるとしたら、これらの打撃の後でしょう。


  • NewsPicks 記者

    今、世界ではとても大きな火種が同時多発的にスパークしています。ウクライナ戦争がその大きな一つですが、ほかにも中国のデモ、そして注視すべきなのがこのイランの動きです。

    79年のイスラム革命直後のイランに、日本からハネムーンに行ったという人を知っています。その人は現地のルールになんとなく従い、なんとなくスカーフ(ヒジャブ)を被ってバスに乗ろうとしたそうです。そうしたら屈強な武装した男たちが来て「その格好ではバスに乗れない」と迫ったそうです。理由は少しスカーフがずれて、髪の毛が露出していて、「イスラム的に不適切だから」。口答えしていたら逮捕・投獄されていたことでしょう。私たち西側世界からすると中学校の風紀担当の先生じゃあるまいし、馬鹿げているようにも思えます。ただ、イランではこれは長い間日常でした。

    こうして抑え込まれ続けたイランの人たちの怒りが今、ピークに達しています。

    9月、やはりヒジャブの被り方が「不適切」として逮捕されたわずか22歳の女性がその3日後に死亡しました。政府の説明に一貫性はなく、国民の怒りは加熱するまま2ヶ月経った今も全国で抗議行動が続いています。間違いなくこれはイランの体制にとって建国以来の危機ですし、人々の「もううんざりだ」という雰囲気をひしひしと感じます。

    抗議行動は現下のイスラム体制の打倒まで行くのか。そして外国にまで飛び火するのか。専門家の解説も交えながら、ビジュアル解説でまとめました。3分(から5分くらい)で読めるサイズにしてみましたので、ぜひご覧頂きたいです!


  • badge
    国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント

    日本ではほとんど報道されていないイランの抗議活動についての特集、大変ありがたいです。
     イランは、デモが長期化して国内が不安定化すれば、敵対勢力からの干渉を受けやすくなることを極度に警戒しますので、逆に対外的に攻撃的になります。今回のデモも「外国の扇動」が原因だと決めつけて隣国イラク北部のクルド地域に対するミサイル攻撃を行っていますし、地上部隊を派遣する準備を進めてイラク政府に圧力をかけています。
     また、先日テヘランで起きたイスラム国(IS)のテロも「アゼルバイジャンが支援した」としてアゼルバイジャンとの対立も強めています。同国は軍事的にイスラエルやトルコとの関係が深いため、この対立がエスカレートすると地域紛争に発展してしまうリスクもあります。
     イランの政情不安は、近隣諸国との対立を強め、紛争のリスクも高まる可能性があることに注意が必要だと思います。
     デモにつきましては、石油産業で働く労働者や公務員などの大規模なストライキに発展するかどうか。イラン革命の際もここまで発展したことがカギだったとされていますので、若者中心の抵抗活動から国の経済を支える業種の労働者や公務員まで巻き込んだ動きになるのかどうかに注目しています。


アプリをダウンロード

NewsPicks について

SNSアカウント


関連サービス


法人・団体向けサービス


その他


© Uzabase, Inc

マイニュースに代わり
フォローを今後利用しますか