JAXAの医学研究で起きた「不適切な行為」の深刻度
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「不適切な行為」に走った動機が気になる。研究成果を過剰に求められすぎたからだろうか。それとも、研究経費1億9000万円では見合った成果が出ないことを承知の上で、無理やり結果を出そうとしたからだろうか。
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毎日新聞の報道で明るみにでたJAXAの医学研究における「不適切な行為」。25日の会見などに基づき、3つのポイントに分けてまとめました。
データのねつ造や改ざんだけでも十分深刻ですが、今回の研究ではそれ以前の問題として、事前に評価方法が定まっていないとか研究ノートがまともにつけられていないなど、様々な問題がありました。率直に言って、研究の体をなしていなかったのでは、という印象です。
古川宇宙飛行士は、この研究課題だけでなく、この課題を含む国の大きな研究プロジェクトのリーダーでもあります。監督管理責任はもちろんですが、研究代表として公の場で説明する立場なのではないでしょうか。
また、JAXAの説明を聞く限り、ねつ造や改ざんに至った動機の解明も不十分に感じられました。JAXAのガバナンスも問われる問題です。研究に使われた計1.9億円の科研費や運営費交付金の原資は、国民の税金です。再発防止のためにも、背景の調査・分析はもっとしっかりなされるべきだと思います。
追記:図版で古川氏の生年などに誤りがあり修正しました。申し訳ありませんでした。こういうことがあると、多額の税金を投じて研究プロジェクトを進めることに批判的な空気が生まれかねないから、アカデミア全体にとって迷惑なお話。
古川さんからしたら、自分も部下に裏切られてトバッチリを食らった被害者なのかもしれないけど、責任者として名前を冠していることの意味は大きい。
自ら説明責任を果たした方が良かったのでは。現役の宇宙飛行士が絡む不適切な研究行為など、これまで聞いたことがありませんでした。JAXAに確認すると、もちろん初めてのことだそうです。
しかも、古川聡飛行士は、来年2度目の国際宇宙ステーション長期滞在を控えている人です。今回問題となった研究の実施責任者を務めていたわけで、本来であれば記者会見の場に出てきて、自ら経緯を説明すべき立場です。
行政や企業であれば当然責任者が出てくるはずですが、JAXAはどうも一般の感覚とずれていると感じてしまいます。このような事案に関わってもなお、宇宙飛行士は特別ということでしょうか。
「不適切な行為」の内容もひどい。今回、研究成果を論文として発表していなかったため、国がガイドラインで定める「特定不正行為」には当たらないものの、やっていることは「ねつ造」や「改ざん」そのものです。
当該研究者からの聞き取りも不十分で、動機などもあやふやなままです。「忙しい」だけを理由にねつ造なんてするんでしょうか??
JAXAは調査のうえ改めて、納得のいく報告をしてほしいです。