ウーバー配達員は労組法の「労働者」、ユニオンとの団交に応じるよう命令 都労委
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今回の東京都労働委員会の命令は、ワーカー側を労働組合法上の労働者として扱い、団体交渉に応じる義務があるという内容であり、直ちに"雇用とイコール"ではない点は改めて確認しておきたいです。
シェアワーカーには雇用と同等の保障を望む人もいれば望まない人、どちらも存在するので希望に応じて適切なサポートを選択できるよう設計が大切です。
いつでも自分の自由な時間帯・場所を決めて働けるシェアワーカーの働き方を旧来の労働者の概念を無理やり当てはめるのは難しいです。
枠組みのあり方としてプラットフォームを介して働くシェアワーカーを"労働者と自営業者の中間に位置する存在"として労働法上の位置づけを段階別を前提に議論が必要だと考えます。
希望に応じた段階別の社会保障制度の持続性の観点から行政とプラットフォーム企業役割分担も必要です。企業側は例えばスキルアップ機会、保険の提供、事故・トラブルへの関与強化などサポートのために一定の役割を担っていくことは今後厳しく見られていくべきだと思います。シェアリングエコノミー協会では2021年4月に業界初となる共済・保険・福利厚生など、総合的にカバーする『シェアワーカーサポートプラン』をリリースし複数のプラットフォーム事業者がユーザー向けに提供してきました。
今後の展開として団体交渉となると旧来型の企業と労働者という二項対立関係になってしまうことが予想されます。幅広く意見を聴いて実態を捉え、自由で柔軟な働き方やサービスの利便性といった便益と保護のバランスを追求してほしいですし、
ルールメイキングのあり方としては二項対立関係ではなく平時からPFと個人、第三者が平場で議論しながらプラットフォームの在り方を共創していく形が理想だと考えます。シェアエコ協会でもすでに当協会がファシリテーターとなってPFとユーザーの対等な対話の場を提供する「円卓会議」を実施しており、今後も加速させていきたいと思います。ウーバーイーツの配達員は完全な個人事業主として扱われ、何の法的保護もありませんでしたが、今回、労働組合法の労働者にあたると認められました。
これは、日本プロ野球選手会などと同様に、個人事業主ではあるけれども、労働組合として法的に認められるということです。
ただ、あくまで都労委の決定ですので、今後、中央労働委員会や裁判に移行する可能性もあります。
また、今回は団体交渉に応じる義務が発生したということであり、労働基準法で規制されているような労働者としての保護が認められたというわけではありません。
日本でも、岸田政権がフリーランス新法を推進するなど、フリーランス保護の流れが生まれる中、ウーバーイーツ配達員のようなギグワーカーをどう政策的に保護するのかについては、今後の大きな課題となります。「広い意味で会社の指揮監督下に置かれている」
YouTuberは別にGoogleの指揮監督下で投稿しているわけではないので同様の議論は成り立たないと思います。プロダクションなどを挟むとそれとの関係が問題になるかもしれませんが。
この件に関してはカリフォルニアでのUberドライバーの法的地位に関するforbesの次の記事の次のフレーズが好きです。
「私がたとえ自分から奴隷となって働きたいと言ったとしても、幸運にも法律がそれを許さないのだ」
https://newspicks.com/news/4212273