クールジャパン機構が崖っぷち 政府肝いりファンド、巨額の累積赤字
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民間のリスクマネーの供給元であるベンチャーキャピタルが一般的に10年単位でリターンを出して新しいファンドの組成ができるか消えるかとすれば、政府系ファンドのリターンがそれ以下なのであれば、民間のできることは民間に任せて規制緩和等リスクマネーが活かせる国づくりに力をいれてほしいです。
クールジャパン機構（海外需要開拓支援機構）が設立された2013年当時から、財政制度等審議会財政投融資分科会の委員として議論に参加しているが、そもそもが政治に押し切られる形で、財政投融資制度の下で産業投資の勘定からクールジャパン機構に出資をすることとなった。しかし、設立当初から本当に成果が上がるのか、同審議会では疑義が呈されていた。
その後、毎年のようにクールジャパン機構からは業績報告を受け続けているが、その度に悪化の一途をたどっていた。同じ官民ファンドの農林漁業成長産業化支援機構（A-FIVE）も同様で、巨額の累積損失を解消するめどが立たないため20年の設置期限を待たずに2025年度には解散することが決まっている。これも、同審議会で「損切り」を言い渡した結果だった。
クールジャパン機構も、もはやその次元に迫っている。来年度に累積損失を予定よりも拡大させれば、経済産業省から提起された通り、「損切り」をせざるを得ない。そもそも政治家や官僚がクールだと思ったモノやコトはクールじゃない。もっと言うと国がお墨付きを与えた時点でクールじゃなくなる。欧米や韓国の政府がこれはクールだと前面に推してるコンテンツなんか見たくないはず。もし継続するならば金は出すが口は出さない方がいい。
「代表例は、日本の映像コンテンツの海外展開だ。民間企業と共同でアニメ配信会社「アニメコンソーシアムジャパン」（出資額は10億円）や衛星放送会社「WAKUWAKU JAPAN」（同44億円）を立ち上げだが、動画配信大手の米ネットフリックスなどの台頭で失敗。」
