[21日 ロイター] - ビデオ会議サービスの米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは21日、通年の売上高予想を下方修正した。新型コロナウイルスの規制緩和が進み、競争が激化する中、同社サービスへの需要は減少している。

ケリー・ステッケルバーグ最高財務責任者(COO)は電話会見で、同社のオンラインビジネスは今年8%近く縮小するとの見通しを示した。

通年の売上高は43億7000万─43億8000万ドルと予想。従来予想は43億9000万─44億ドルだった。

RBCのアナリスト、リシ・ジャルリア氏は「(売上高予想は)法人部門とオンライン部門の両方がさらに低迷することを示している」と指摘した。ハイテク企業が採用を抑制したり、雇用を削減したりする中で、経済的な要因に起因するのか、競争激化によるものかを判断することは難しいと述べた。

その上で、より大きなプラットフォームになれるかどうかが引き続き焦点になるとの見方を示した。

一方、通年の調整後1株当たり利益予想は、従来の3.66─3.69ドルから3.91─3.94ドルに引き上げた。

第3・四半期(10月31日まで)の決算は、売上高が5%増加して11億ドルだった。

エリック・ユアン最高経営責任者(CEO)は、法人向け部門が引き続き好調で、第3・四半期の売上高は自社予想を上回ったと述べた。

調整後の1株当たり利益は1.07ドル。リフィニティブがまとめた市場予想は0.84ドルだった。