史上最大級のデューデリ失敗か、仮想通貨を長年研究もFTX見抜けず
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これは非常に難しいと思っており、特に暗号資産分野は投資の意思決定コミットまでの時間が通常のスタートアップと比べて短い傾向がある他、そもそも提供されていたピッチデックや関連資料の数字そのものが今となっては正確なものであったのかが怪しくなってきていると思っています。
そういう意味で、正確な情報がDDにあたりFTXから提供されていたら、何かの予兆を掴むことができたかもしれませんが報道に出ているようにAlameda経由での融資実行などその解明には時間がかかるロジックが組まれていると単にBSとPLだけを見て伸び率から投資判断をする他なく、また全体の会社・グループ会社のスキームがどこまで開示されていたかわからない、あの状況下ではFTXへの投資チャンスがあるのに断る投資家はそういなかったと思います(特にレイターの投資家であればあるほど)。
この手の調達はオーバーサブスクライブになってしまう可能性もあるだけに、投資家としては時間単位で早くYesといいたい(ソフトコミットメントを表明したい)という思いがあり、その中で結果的にこういう結果になってしまったのだと思います。機関投資家やVCはFTXを、出資ありきでデューデリジェンスしていたのでしょう。暗号資産が右肩上がりの局面では、誰もが財布の紐を緩めてしまいます。
FTX破綻というこの状況での暗号資産関連スタートアップのデューデリジェンスは当時と比べ物にならないくらい厳しいものになります。何をもってDDとしているのか。何のためのDDなのか。
そもそも、しっかりDDしても、スタートアップの成功確率は、1/10ぐらいであろう。(スタートアップ自体の成功確率は、1%以下ともっと低いはず)
不確定要素が多い中で、どうリスクをとるかであり、DDはそれのよりどころとなる所、何年もかけてもその不確定要素はゼロにすることはできないし、どこかでオポチュニティに対してリスクをとる必要がある。
会社そのもののリスクもあるし、業界特有の会社とは関係ないリスク要因もある中で、スタートアップのDDは相当難しい局面にあると思う。