貿易赤字、2兆1623億円 10月で最大、円安や資源高
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日本が貿易で経常収支の黒字を稼ぐ国から所得で稼ぐ国になって久しいですが、国民の経済的豊かさの源泉は『国内総生産(GDP)』と呼ばれる通り、国内で意味出されるモノやサービスの総額です。如何に国内で需要が増えても、企業が外国で生産したものを輸入して売るだけでは日本で働くほかない多くの国民はさして豊かになれません。ましてや、輸入に頼る資源が値上がりし、円安と相俟って貿易赤字が膨らむようなら尚更です。
幸い資源価格の高騰も円安も一段落した感がありますが、OPECプラスが米国の増産要請を嘲笑うかのように原油の減産を決めて価格の高止まりを狙い、ドル円相場も今なお十分以上の円安水準です。
政府が赤字国債を発行し続け巨額の借金を抱えでも日本が安定していられるのは、日本が外国との取引で黒字、つまり経常収支が黒字を保っているからです。貿易赤字の拡大で日本の経常黒字は2021年初から減り続けています。エネルギー政策等々を見直すなど対応を考えるべき状況であるように思うのですが、逆にガソリン補助金等を巨額に出して貿易赤字の拡大を促進する始末。資源価格と円安が小康状態を保ちJカーブ効果で輸出が増えれば貿易赤字の拡大は落ち着くでしょうが、当分、目が離せないように思います。 (・・;直近為替相場はかなり円高に触れています。また、原油輸入額も大幅に増加していますが、夏以降は下落傾向にあります。
今後、赤字幅は徐々に縮小していくのではないでしょうか。
とはいえ、今年度の通年貿易収支は過去類を見ない大幅赤字になるのは間違いなさそうです。