【徹底解剖】大企業計23社が続々参画「はたらく未来コンソーシアム」の狙いとは
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人的資本に関する取組や情報開示は、社員やその家族だけでなく、企業に関わるすべての方に、企業がどのような場を提供して活躍してもらうかをコミットメントするものです。
どこぞの企業が何をやっているからこうしようではなく、自分たちの企業が目指すものは何か、そこに関わる人々がどうあってほしいのかなど、自分たちを起点に取組や開示内容を考えることが大切です。
人を集める器の整備ではなく、旗を立てて、その意味を説く行動こそ重要です。本日、人的資本のデータの開示に関する制度の詳細が固まったというニュースがありました。
「人的資本開示、23年3月期から 大手4000社対象」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0937H0Z01C22A1000000/
なぜ私がこのテーマに関心を持ってニュースを追いかけているのか。今年1年で最も耳にした以下3つの「企業が今後成長し続けるためのキーワード」がきっかけです。
個人のキャリア自律、人的資本経営、社員と組織の新たな関係。
いずれも言葉の意味は理解できても、どんな背景で注目されており、実際にどんな課題が将来懸念されているのかがわからず、私自身うまく腹落ちできていませんでした。
そこで今回、「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」が出した「はたらく未来白書2022」の内容をじっくり数週間読んでみました。
読了後、点と点がつながるように日本の「はたらく」を囲んで一体何が起こっているかが理解できました。そこで、はたらく未来コンソーシアムの顧問の田中研之輔氏と、同コンソーシアム事務局のパーソルキャリア 伊藤剛氏の解説つきで白書の内容をまとめました。
「人的資本の最大化」は終わりのない取り組み。日本の大企業の現状の取り組みもあわせて紹介します。キャリアオーナーシップの究極の形はフリーランス。自分のキャリアすべてにオーナーシップを持たざるをえない存在。あるフリーランスが言っていた、「本当の自由は複数への依存」という言葉が忘れられません。会社でいうポートフォリオ経営のようなことを常にキャリアにおいて意識している、と。
キャリアオーナーシップを見える・ふやす・つなぐという3つの中で、「つなぐ」機能がもっとも難しく、そして重要であるように思います。経営・事業と個人のキャリアを「つなぐ」。個々人のもつスキルが市場においてどう顧客への価値につながるのか、それが会社の中でのミッションとどうひもづくのか。
人的資本経営の開示義務化がアナウンスされましたが、インプット(例:研修の時間や投資額)がどうアウトプット(例:MGRの数や比率)につながるのか、そしてそれがどうアウトカム(例:売上や利益の成長)につながるのか。ウェルビーイングやダイバシティも同様ですが、形から入っていきつつ、これを経営にいかすのか、経営者として問われてきますね